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水俣病と認めず 8人の賠償請求を退けた判決確定~最高裁

2022年3月10日 12:28
水俣病と認めず 8人の賠償請求を退けた判決確定~最高裁

胎児や幼児のころに水俣病になったとして、熊本県などに住む8人が国などに対して損害賠償を求めた裁判で、最高裁は10日までに8人の上告を退ける決定をしました。これにより、8人全員を水俣病とは認めず、請求を退けた判決が確定しました。

この裁判は、熊本県などに住む男女8人が、まだ母親の胎内にいたころや幼児のころにメチル水銀に汚染された魚介類を食べて水俣病になったとして、国と熊本県、原因企業「チッソ」に対して損害賠償の支払いなどを求めていたものです。

1審の熊本地裁は2014年、8人のうち3人を水俣病と認めましたが、2020年の2審・福岡高裁では判断が一転、8人全員を水俣病とは認めず、請求を退ける判決を言い渡していました。

この判決を不服として8人全員が上告していましたが、最高裁は10日までに、いずれの上告も退ける決定をしました。これにより、8人を水俣病とは認めず、請求を退けた判決が確定しました。