福島第一原発避難訴訟 最高裁が東電の上告棄却 約14億円賠償確定
福島第一原発の事故によって避難した住民らが、国と東京電力に対して損害賠償などを求めていた福島、群馬、千葉の3つの裁判で、最高裁は4日までに東電側の上告を退ける決定をしました。これにより、東電におよそ14億円の支払いを命じた判決が確定しました。
福島第一原発の事故をめぐっては、避難した住民らが、全国で国と東電に対して損害賠償などを求めて裁判を起こしています。このうち、福島、群馬、千葉の3つの訴訟について、最高裁は、4日までに、東電側の上告を退ける決定をしました。
これにより、東電はおよそ3700人に対し、あわせておよそ14億円の損害賠償を支払うことが確定しました。
また、3つの訴訟では、これまでに2つの高裁が国の責任を認めた一方、残る1つでは「津波の発生を予想できたとはいえない」などとして国の責任を認めない判決を言い渡し、高裁で判断が分かれていました。
これについて、最高裁は3つの訴訟で、双方の主張を聞く弁論を来月開くことを決め、国の責任について、今後、統一的な判断を下す見通しです。