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赤ちゃんいる家に“贈る防災”自治体が配布

2021年7月8日 21:23
赤ちゃんいる家に“贈る防災”自治体が配布

なかなか会えない今、大切な人へ防災グッズを贈る、「贈る防災」の商品が登場しています。

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百貨店の三越伊勢丹が今年から新たに始めたのが。

三越伊勢丹ホールディングス グループ総務部・塚田理恵子さん「おくる防災。大切な方に防災用品をお贈りして大切な方も自分も守る」

離れて暮らす大切な人へ保存食や防災セットなどを贈る、「おくる防災」です。「おくる防災」とは今年2月からヤフーが運営するオンラインショップが始めた企画。

これに賛同した三越伊勢丹もオンラインショップ限定で、普段使いができ、災害時にも役立つ防災グッズの販売を開始しました。

さらに、その贈り方も変化が。SNSで贈る「ソーシャルギフト」です。住所を知らない相手でもSNSを通じて防災グッズを贈ることができます。

塚田理恵子さん「若い方のつながりは住所や電話番号ではなく、SNSでのつながりが非常に多いと思う。(コロナ禍で)なかなか会えない中で相手のことを大切に思っているよという」

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自治体から住民へ贈る動きも。

市川市保健センター健康支援課・職員「こちらが赤ちゃんと家族を守るための防災セットです」

千葉県市川市では去年10月から1歳未満の子供がいる家庭に、防災セットを無料で配布を始めました。

考えるきっかけになったのは近年増えている自然災害。2019年、千葉県に上陸した台風15号では倒木や家屋の倒壊などの被害がありました。

職員「特に1歳未満のお子様がいらっしゃるご家庭ですと(防災用品をそろえるのは)日々慌ただしいかと思うので、これを機会にご家庭での災害への備えを見直していただきたい」

気軽に立ち寄って、育児の相談をしつつ防災意識を高めてほしいといいます。

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贈り物にもなる「もしもの備え」は、和菓子の老舗「とらや」でも。常温で長期間保存が可能で非常食に向いている黒く艶やかな羊羹を手ぬぐいで包んだ、非常時用のセットです。

とらや赤坂店・玉井峰子店長「日頃から備えるということの重要性も高まっていると感じます。ご家庭の防災リュックに入れていただいて、つかの間おいしい和菓子でほっとしていただきたい」

さらに包みに使っている手ぬぐいも。

玉井峰子店長「手ぬぐいはいざというときに、例えばマスクにしていただいたり、止血、包帯代わりにしていただいたりですとか」

会いに行くことが難しい今だからこそ「贈る防災」で、離れた家族へ思いを伝えてみてはいかがでしょうか。