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2021年8月9日 20:46

自宅療養者の対応に追われ「希望どこに…」

自宅療養者の対応に追われ「希望どこに…」
(c)NNN

3連休最終日の9日、首都圏では多くの人が集まる場所も見られました。その東京では9日、月曜日としては最多となる感染者が確認されました。自宅療養者も増える中、感染者と向き合う人からは、どこに希望を見いだしていいか分からないと切迫した声が上がっています。

    ◇◇◇

3連休最終日となった、9日、千葉県内の商業施設では、駐車場にびっしりと車が並んでいました。駐車場の外には、100メートルほど続く車列も。東京湾に浮かぶ「海ほたる」では、屋上のデッキに多くの人の姿が見られました。


8日、閉会式が行われた東京・国立競技場の周辺には、五輪のモニュメントを見ようと長蛇の列ができていました。列の間隔もあまりなく、密状態となっていました。

写真を撮りに来た人
「1時間半くらい(並んだ)。思ったより人がいるなと思いました」
「コロナ禍であまり密になるようなところに来てはいけないんですけど、重々承知の上で、一生に次は多分ないだろうなと思ってきてしまいました」

一方で、近くの住民は─。

国立競技場近くの住民
「正直あれ(五輪モニュメント)が、いつまであるのか分からないですけど、一年前からずっとあるものなので、今撮る必要あるのかなと」

集まる人に、戸惑いの声も聞かれました。

    ◇

かつてない感染拡大が続く東京で、9日、新たに2884人の感染が確認されました。

先週月曜日の2日から689人増え、月曜日の感染者数としては過去最多を更新しました。深刻な感染拡大が続いています。

こうした中、千葉県・船橋市の学習塾ではクラスターが発生しました。小学生や中学生など72人が感染していて、まだ90人ほどが検査結果待ちとなっています。

一方、医療現場では-。

「このままだと呼吸が持たないし、多分今晩一晩持たないと思うので」

医療崩壊が現実味を帯び始めています。

「これから取り急ぎ、気管挿管といって、お口に管を入れる治療をします。強い治療になるけども頑張りましょうね」

重症・中等症のコロナ患者を受け入れている埼玉県内の病院は─。

院長
「特別室一部屋以外、全部埋まっている状態ですね。非常に厳しい状態です」

病床は“ほぼ満床”の状態が続いています。

院長
「急激にフェーズが変わりましたね。もうすぐ満床ですよ、後がないね」

放射線技師
「戦場ですね」

院長
「戦場だね」

医療体制は、ひっ迫しています。この状況に、病院の院長は─。

ふじみの救急病院・鹿野晃院長
「過去最高にひっ迫している状況ですね。なにぶん患者さんの増加のスピードが、非常に速くてですね。数自体が圧倒的に多くてですね。そもそもキャパを超えてきている」

この3連休中も、入院しないと命の危険がある患者を何とか受け入れたといいますが-。

ふじみの救急病院・鹿野晃院長
「今医療現場の方は、崩壊が始まっている」

    ◇

こうした中、医療機器メーカーに、今、注文が相次いでいるのが-。

エア・ウォーター・メディカル 山田佳弘社長
「こちらが、今回自宅で療養する患者さん向けに用意している酸素濃縮装置になります」

電源さえあれば、高濃度の酸素を作り出し、吸うことができるという「酸素濃縮装置」です。

エア・ウォーター・メディカル 山田佳弘社長
「先生が指示した処方の量に従って、上下ボタンを合わせていただいて、酸素を吸っていただきます」

これまで、主に自治体や医師会に納品していたこの会社は、最近では、都が所有する機器を医師からの依頼で、コロナ患者の自宅まで配送し始めているといいます。

9日も-。

エア・ウォーター・メディカル東京営業所 安部慎二郎所長
「東京都から依頼が入って、酸素濃縮装置を医師会の方に搬入いたします」

エア・ウォーター医療事業部長 小林靖司さん
「先週末あたりから(医師が)患者宅に急に持ってきてくれと。在宅側に重症者が出てくるということが、想定が先週からし始めているということで、少し生産量を上げようということを考えております」

    ◇

感染拡大の終わりは見ません。

千代田区・保健所の担当者
「37度を超える発熱はなく過ごされてますか」
「奥様も陽性で療養されているというところなので、宿泊かご自宅かというところですけども…」

東京・千代田区の保健所では、職員が自宅療養者の対応に追われていました。

東京都の自宅療養者は、8日時点で、1万7812人です。感染の急拡大により、千代田区でも-。

千代田保健所・松本星保課長
「つい1か月前では入院できているような方が、なかなか入院が決まらないといった状況が生まれています」

自宅療養者の数は、ここ2週間でおよそ2倍になっています。

そこで区は先週、外来診療やオンライン診療など、自宅療養者をフォローする体制を整えました。しかし、患者の経過観察などで保健所の業務もひっ迫しています。職員の疲労も限界に近づくなど、ギリギリの状態が続いているといいます。

千代田保健所・松本星保課長
「うちの職員が一生懸命、ずっと電話がけをして、対応をして頑張っています。希望をどこに見いだしながら、やっていけばいいのかがよく分からない。そういった状況が一番苦しいですね」