マナー違反が横行 バーベキューでゴミ放置
いま夏のバーベキューでの迷惑行為が増えているといいます。感染拡大でキャンプ場が休業するなか、海岸や河川敷に、バーベキューでの食べ残しやマスクが放置され、住民を悩ませています。
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夜の海に放置された“宴のあと”。
記者
「お酒の缶のゴミや、中にはトングも捨てていっていますね」
海岸を守る神奈川県の美化財団のSNSには、「休み明けの海岸は、行く先々でこの有様」
この夏、バーベキューの“迷惑行為”が増えているというのです。そのワケとは…
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8月29日、神奈川県横須賀市の久里浜海岸。バーベキューをしたあとはゴミを持ち帰るよう呼びかけられていますが…
記者
「ゴミが捨てられていますね」
記者
「こちら、ビーチのすぐそばにある自動販売機の横には花火だったり飲み物のペットボトルや缶のゴミがまとめて捨てられていますね」
隠すように置かれたゴミの山。
記者
「あそこのグループ、炭を捨てていますね」
火がついた炭を砂の中に埋めて帰る人までいました。ただ、これはまだほんの序の口。
休み明けの8月30日の朝、美化財団のパトロールについていきました。
かながわ海岸美化財団・横須賀三浦駐在事務所 小川昌三主事
「ちょうど生ゴミがあって、これをいまカラスが食べてたんですね」
記者
「においが強烈ですね」
夜間は人の目も少ないためか、海岸に堂々とゴミが捨てられていました。分別するため袋をあけてみると、封があいていないお菓子や焼きそばに、まだまだ使えそうなバーベキューセットも入っています。
さらには、この“コロナ禍”、触れるのがためらわれるゴミもありました。
かながわ海岸美化財団・横須賀三浦駐在事務所 小川昌三主事
「こういう食べ残しとか気持ち悪いですけど。マスクはコロナがはやってきてから増えてきたゴミの1つですね。怖いですね」
こうした“迷惑行為”が増えているワケは…
かながわ海岸美化財団・横須賀三浦駐在事務所 小川昌三主事
「コロナ禍で外出が自粛されているんですけど、海岸は結構多くの人が訪れています」
緊急事態宣言下でキャンプ場が休業するなど、バーベキューをできる場所が少なくなっていることが原因のひとつだといいます。
かながわ海岸美化財団・横須賀三浦駐在事務所 小川昌三主事
「マナーを守れない人には海岸で遊んでほしくない」
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とはいえ、強くは取り締まれない“事情”も…
28日、東京青梅市にある多摩川の河川敷。周辺の駐車場は感染予防のため、閉鎖されていますが、バーベキューをする大勢のひとたちがいました。
記者
「河川敷に多くの方がテントをはっています」
そして、ここでもやはり…
記者
「燃えかすがそのままになっていますね」
禁止されているはずの“じか火BBQ”のあとや、缶や瓶などのゴミなどが散乱。国交省の河川事務所が パトロールを行っていましたが…
記者
「朝、ゴミがあった場所なんですが、ゴミが増えていますね」
ゴミがゴミを呼ぶ“負のスパイラル”状態に陥っていました。
そもそもこの場所には、バーベキュー自体を取り締まる法律や条例がありません。
散歩にきていた近隣住民
「ゴミをちゃんと持って帰ってくれればいいんだけど、持って帰らない人も中にはいるから。ちゃんと持って帰ってほしいよね」
一人一人のマナーに頼らざるを得ないのが現状だということです。