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モデルナ製に混入の異物は「ステンレス」

2021年9月2日 1:31
モデルナ製に混入の異物は「ステンレス」

モデルナ製の一部の新型コロナウイルスワクチンに異物が見つかったとして使用中止となった問題で、武田薬品工業とモデルナは、1日夜、異物はステンレスで、製造の過程でワクチンに栓をする機器の破片が混入した可能性が高いと発表しました。

発表によりますと、武田薬品などが行った調査で、異物はステンレスだと判明したということです。

そして、スペインの工場の製造ラインのうち、ワクチンの瓶に栓をする過程で、二つの金属部品の設置不具合で摩擦がおき、ステンレスの粒子状の破片が混入した可能性が高いと結論づけました。

ステンレスは、心臓の人工弁などの医療機器にも使用されていて、仮に筋肉内に注入されても健康へのリスクは低いとしています。

使用中止となった3つのロットは、合わせて約160万回分ですが、実際に約50万回分が接種済みだということです。

武田は、使用を中止しているワクチンを2日から自主回収するということです。

また、工場の機器の不具合は、使用を見合わせた3つのロットに限ったものだと説明し、再発防止策として、すべての製造ラインの目視による再確認などを行うとしました。

一方、この使用中止のワクチンのうち、異物の混入は確認されていないロットのワクチンを接種した男性2人が、接種3日後に亡くなったことについて、武田などは、現時点ではワクチンとの因果関係は確認されておらず、偶発的に生じたものと考えられるとしながらも、調査中だと説明しました。