都専門家会議“緊急要する搬送大きな支障”
東京都は新型コロナの感染状況を分析する会議を開き、専門家は「人流が急激に増加していて新規感染者が増加に転じることが危惧される」と警鐘を鳴らしました。
都内の感染者の7日間平均は前回の約4388人から3290人に減少しましたが、専門家は「お盆休みによる人流減少の影響を受けて、一時的に減少した可能性」を指摘しました。
一方、お盆明けからの2週間では繁華街の夜間の人流が16.7%と大きく増加していると報告されました。
国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師
「人流が急激に増加している。新規陽性者数が再び増加に転じることが危惧される状況」
また、新規感染者における20歳未満の割合が4週連続上昇していて、新学期を迎えた学校生活での感染防止対策を訴えるとともに、通学による接触機会が増加して感染し、家庭などに感染拡大することが危惧されると警鐘を鳴らしました。
一方、医療提供体制については重症患者が286人、入院患者が4271人と、ともに先週からの1週間に過去最多を更新した上で、極めて高い水準になっています。
東京都医師会・猪口正孝副会長
「緊急を要する患者の救急搬送、受け入れにも大きな支障が生じていて、医療提供体制の深刻な機能不全が継続している」
専門家はこのように述べ、強い危機感を示しました。