藤井聡太五冠が、8大タイトル戦のひとつ、「棋王戦」の挑戦者決定トーナメントで羽生善治九段に勝利し、年度内の六冠達成に望みをつなぎました。

藤井五冠（20）は8日、「棋王戦」の挑戦者決定トーナメント敗者復活戦で羽生九段（52）に勝利しました。藤井五冠は棋王戦で6つ目のタイトルを、羽生九段はタイトル獲得通算99期と自身の持つ歴代最多記録の更新をかけ戦っていました。

藤井五冠は挑戦者決定トーナメントのベスト4で敗れ、敗者復活戦に回っていましたが、8日の対局で敗者復活戦を勝ち上がり、挑戦者決定戦で、佐藤天彦九段（34）と戦います。

挑戦者決定戦で藤井五冠は2回勝利すると挑戦権を獲得。一度でも敗れた時点で敗退となり、年度内の六冠達成の望みが断たれます。

藤井五冠「（羽生九段との対局では）かなり激しい展開になったので、きわどいのかなと思って指していました」「（挑戦者決定戦で）まずは第2局まで持ち込んで挑戦者決定戦を盛り上げられるようにがんばりたいと思います」

羽生九段「戦いの仕方に問題があったのかもしれません。ちょっとずつ苦しくなったような感じです」「久しぶりにいいところまでは勝ち上がれたのですが、まだまだ力が足りないなと思った」

また、藤井五冠と羽生九段は来年1月からタイトル戦初対決となる王将戦七番勝負を控えています。


（写真提供:日本将棋連盟）