国産ワクチン“優れた安全性と有効性”結果
新型コロナウイルスの国産ワクチンの開発を目指す「KMバイオロジクス」(本社熊本市)は、初期の臨床試験で「優れた安全性と有効性が期待できる結果が得られた」と発表しました。
KMバイオロジクスは、新型コロナウイルスのワクチンについて、従来からある技術で、インフルエンザのワクチンにも用いられている「不活化ワクチン」で、2回接種するタイプの開発を進めています。そして、今年3月から国内で行った初期の臨床試験の結果を21日、公表しました。
成人210人を対象にした臨床試験では1回目接種後から2回目接種28日後までに生じた副反応は、接種部位の痛みなどのほか、1人で発熱があったということで、一般的な不活化ワクチンの想定を超えるものではなかったとしています。
また、有効性については、用量を一番多く投与した群では、最も高い中和抗体価などが認められ、一定の有効性が期待できる結果が得られたとしています。
さらに、若い年齢層ほど中和抗体価などが高くなる傾向が認められたということです。
KMバイオロジクスは、近く、最終段階の試験を開始する予定で、来年4月には生産体制を整備し来年度中の実用化を目指しているということです。