高さ４３メートルの頂上付近で止まったジェットコースター。大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンで停電が発生し、乗客が１時間以上取り残されました。

　　　　◇

頂上付近で止まってしまったジェットコースターには、乗客が乗ったままでした。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの、後ろ向きに進むジェットコースター型アトラクション「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド～バックドロップ～」が、２２日午後０時４５分ごろ、高さおよそ４３メートルの頂上付近で、乗客３５人を乗せたまま急降下する直前に停止したのです。

ＵＳＪ来場者
「（乗り物が）止まっていたんで、撮影か何かかなと思っていたんですけど、ずっと長時間止まっているみたいだったんで、アクシデントかなと思って」

救助に駆けつけた係員が、乗客に手渡したのは、ヘルメットでした。ヘルメットをかぶって、手すりをつかみながら一人一人、レール横の階段を降りていきました。下を見ながらゆっくり降りる乗客。停止してからおよそ１時間半後、すべての乗客が地上に降りました。

　　　　◇

異変はジェットコースターだけでなく…。

停電時に園内にいた人
「ウォーターワールドのショーを見ていました。途中で中断されました。アナウンスがあって『停電が起きたと』」

人気ゲームの世界観を再現したエリアでは、本来は動いているキャラクターも微動だにせず、回転するはずのコインも止まったままでした。

園内のレストランにいたという人は─。

停電時に園内にいた人
「急に暗くなって、最初お誕生日か、何かかなと思ったんですけど、全部消えたんでなんか違うなと」

ＵＳＪの外の商業施設で撮影された映像では、大型モニターの明かりが消えているのがわかります。

「電気止まったんちゃうん」
「停電中です」

停電はＵＳＪだけでなく、ＵＳＪがある大阪市此花区や港区のおよそ３２００軒で発生していました。

停電時に園内にいた動画の撮影者
「全部アトラクション、止まっちゃってるっていうので、びっくりして撮影しました。パーク内の通常かかっているＢＧＭが突然消えて、よく見たらジュラシック・パークの乗り物の動きも止まっていたから」

停止から２時間半後、安全を確認した上でジェットコースターは再開されました。

　　　　◇

けが人はいなかったということですが、ジェットコースターの止まり方に問題はなかったのでしょうか。

遊園地の安全管理に詳しいスマイルガーディアン・清水群代表
「ジェットコースターは、モーターとか電気を使って上まで引っ張りあげてというような構造なので（停電で）モーターに電気が供給されなくなって、自然に止まった」
「これが時速１００キロで動いていたものが急停止しましたとかだと、乗っている人の体に負担がかかって、けがとかすると思うんですけど、ゆっくり動いていたものが止まっただけなので、安全に止まれているかなと」

　　　　◇

ＵＳＪによると、頂上付近で「自動停止装置」が作動したということです。停電の原因はわかっていません。

１０月２２日放送『ｎｅｗｓ　ｚｅｒｏ』より。