葛飾区が保育園の“補助金”支給ミス 4年間で“数億円“に…
東京・葛飾区が、区内の私立認可保育所への補助金を誤って多く支給していたことがわかりました。誤って支給された補助金は、総額で数億円にのぼる可能性があります。多く支給されていた保育園の園長を取材しました。
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9日、東京・葛飾区の区議会は紛糾しました。
区議
「本当に金額がわかっていないのですか?これ億単位でしょう」
区の担当者
「本日の金額の報告は勘弁してください」
葛飾区が区内の私立の認可保育所に補助金を誤って多く支給し続けていたことが、明らかになったのです。この補助金はパートの保育士を雇用した保育所に対し、区が独自に支給しているものです。
ことし3月、職員が支給額の誤りに気づいたといいます。葛飾区によると、期間は2018年度から2021年度まで4年間、対象となる保育士の数を誤って算出し、最大で2倍の人数分の補助金を支給し続けていたというのです。
実際に、補助金が多く支払われていたというある保育園に話を聞きました。
補助金が多く支給されていた保育園 園長
「まさかこれだけの金額だとは思っていなかったので、いただくべきでない補助金をいただいていたということは、返還するのはもちろんだと思ってます」
保育園側の帳簿を見せてもらいました。区が誤りに気づいて補助金を修正した、ことし4月の保育園側の帳簿では、単価が10万4460円、人員が7名、総額73万1220円となっています。
しかし、問題が明らかになる前の昨年11月の帳簿では、単価は変わらず10万4460円、人員が11名、総額114万9060円となっていました。1か月で41万円多くもらっていたことになります。年間だと、約501万円になります。この保育園では、4年間で約800万円以上多く支給されていたといいます。
9日、副区長は日本テレビの取材に、「きちんと今、事務方の方で数字を精査して議会などで報告していきますので」と答えました。今後、区は誤って多く支給していた保育所に連絡し、返還を求める方針だということですが…
補助金が多く支給されていた保育園 園長
「正直、金額の大きさに大変困惑してますし、今年の1年で計上すると、単年での赤字とかも覚悟しないといけないとか」
葛飾区では今後、複数の職員で補助金の算定方法などを見直し、再発防止につとめるとしています。
この問題は、日本テレビの情報提供サイトに寄せられた情報をもとに日本テレビ調査報道プロジェクト で取材を進めています。
https://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html