三重県沖に100頭超える“イルカの大群” 海上保安庁のカメラが捉える
100頭を超えるというイルカの群れを、海上保安庁のカメラが三重県沖で撮影しました。イルカの大群に遭遇した海上保安庁の職員は、15年勤務していて初めて見る光景だったといいます。
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愛知・名古屋港で、人々に映像を見てもらうと…
「えー!? めちゃおるやん」
「船で沖まで出るけど、こんな群れは全く見たことないです」
「海外の映像かと思ったら、三重県なんだなと思って」
「日本にめっちゃいるってイメージなかった。日本にめっちゃいるんだなと」
海上保安庁のカメラが撮影した映像には、仲がよさそうに泳ぐたくさんのイルカが映っていました。イルカの大群に遭遇した職員に話を聞きました。
第四管区海上保安本部・中部空港海上保安航空基地 柿木恵機長
「普通イルカは5~6頭とかはしょっちゅう見るんですけど、あれだけの大群というのはあまりないので。100か200(頭)はいたんじゃないかなと。私は初めてだったので、すごいなと思いました」
15年勤務していても初めて見る光景だったといいます。
第四管区海上保安本部・中部空港海上保安航空基地 井坂考宏さん
「数の多さに圧倒されましたし、何よりも泳いでいる範囲がすごく広く、撮影も難しかったなと」
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イルカの群れが撮影されたのは、三重・尾鷲市にある灯台から10キロ沖合と、海岸からかなり近い場所でした。イルカの生態に詳しい専門家は――
三重大学大学院・生物資源学研究科 吉岡基教授
「カズハゴンドウの群れであることは、ほぼ間違いない。この種類のイルカは、数十頭から数百頭の大きな群れを作る基本的な習性があるんです」
撮影されたのは、「カズハゴンドウ」というイルカの一種。体長は2.7メートルほどで頭が丸く、くちばしがないのが特徴だといいます。
三重大学大学院・生物資源学研究科 吉岡基教授
「今回の発見がすごく珍しくはなくて、(カズハゴンドウは)秋から冬に三重県沖を大きな群れで通過している。ただ、あれだけの大きな群れが撮影されているというのは意味がある」
さらに、少し珍しい瞬間も捉えられていました。
三重大学大学院・生物資源学研究科 吉岡基教授
「よく見ると、その中に普通のイルカ、みんなが水族館で見るようなくちばしがとんがったイルカがまざっているように見える。バンドウイルカもまざっているかもしれませんけど、1つの種の群れではなくて、別の種類のイルカがまざって大群を作って移動しているように思えました」
突然姿を見せたイルカの群れは、南の方向へ泳いでいったということです。