ヘリウム不足 ディズニーで“風船“が…
東京ディズニーリゾートで風船の販売が休止されています。風船に入れるヘリウムガスの供給が安定していないためです。クリスマスや忘年会など、イベントが多くなる年末が繁忙期のはずのバルーン専門店でも…
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東京ディズニーリゾートの人気グッズの一つ、カラフルな風船。
今月1日から東京ディズニーリゾートでは、こうした風船の販売を休止しています。原因は、風船に入れるヘリウムガスの供給が安定していないためで、販売再開の時期は未定だとしています。
来場者は──
「(風船の販売休止は)さびしいなと思いました。(風船を)持ってる人とかもいると、にぎやかでかわいいので」
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一方、都内のバルーン専門店では、クリスマスや忘年会などイベントが多くなる年末。本来であれば繁忙期のはずですが――
ORYZAE・中島裕社長
「(仕入れ先から)ほしい数の1/5が限界です、ということで、本当に全然足りない」
もともとこの会社では、ヘリウムガスを1社から仕入れていましたが、十分な数が確保できない状況に…。先月から、全国各地の20社からヘリウムガスを取り寄せていたといいます。それでも――
ORYZAE・中島裕社長
「12月に入っても、引き続き入荷できるところは5社ぐらいになってしまいまして、ほしい数はいただけない。(注文を)全体の25%ぐらいをお断りせざるをえない状況になっています」
風船やバルーンのほか、病院のMRIの冷却や、半導体製造の際の冷却などに使われているヘリウム。
その輸入・販売を行う国内トップシェアの企業に聞きました。
岩谷産業 執行役員ヘリウムガス部長・宮垣尚民さん
「全世界的に右肩上がりに、今後も需要が増えていくガスですので、今回ヘリウムの調達が難しくなっている要因の一つに海上輸送の混乱がある」
世界的にヘリウムの需要が高まる一方、海上輸送の停滞などで供給が追いついていないということです。