東京女子医科大学の元理事長の女が在任当時に、新校舎の建設をめぐって1億円以上の実態のない報酬を建築士に支払わせたとして、背任の疑いで逮捕されました。

警視庁によりますと、東京女子医大の元理事長岩本絹子容疑者は、副理事や理事長として在籍していた2018年から2020年にかけて、東京女子医大の新校舎建設をめぐり実態のない建築アドバイザー報酬として、大学側から建築士の男性に約1億2000万円を振り込ませて、損害を与えた疑いがもたれています。

警視庁は、岩本容疑者の認否を明らかにしていませんが、現金の一部が岩本容疑者の元に渡っていたとみて調べる方針です。

捜査関係者によりますと、建築士の男性は2016年に、岩本容疑者と面接した上で、非常勤の建築士として大学に採用されていたということで、警視庁はこの男性についても、任意で事情を聞いています。

岩本容疑者を巡っては、当時代表理事だった同窓会組織「至誠会」についても警視庁が特別背任などの疑いで家宅捜索を行うなど捜査していますが、日本テレビが入手した臨時総会の映像では、岩本容疑者は一連の疑惑を否定していました。

岩本容疑者
「私が横領したみたいな話がフェイクニュースでいっぱい流れまして。非常に迷惑というか困っている」「私は決して至誠会とか女子医大を裏切るようなことは一切しておりませんのでそれだけは申し上げておきます」

警視庁は「至誠会」を巡るカネの流れについても捜査を進めるものとみられます。