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「デート・レイプ・ドラッグ」全国初の簡易検査キット 数分で判定…被害者の精神的な負担軽減も

2023年4月26日 18:41
「デート・レイプ・ドラッグ」全国初の簡易検査キット 数分で判定…被害者の精神的な負担軽減も

同じキャバクラ店で働く女子大学生に睡眠薬入りの飲料を飲ませ、わいせつな行為をしたとして、従業員の男が逮捕されました。この事件では、警視庁が性犯罪捜査のために、新たに開発した検査キットを使った捜査が行われました。

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今回の事件では、女子大学生の体内から薬の成分が検出されましたが、こうした薬物は「デート・レイプ・ドラッグ」と呼ばれています。デート・レイプ・ドラッグは睡眠薬や抗不安薬などの薬物で、お酒などの飲み物や食べ物に入れ、それを口にした相手の意識や抵抗力を失わせて性犯罪に及ぶ際に使われるものです。

こうしたデート・レイプ・ドラッグによる被害は、2013年は全国で29件でした。2017年には85件に増加。2020年以降も、50件以上と高止まりしています。ただ、デート・レイプ・ドラッグによる被害なのか分からない事件も多いとみられ、さらに、被害にあったことに気づいていないケースもあると言われています。

こうした性犯罪捜査にあたる警視庁の捜査員たちが、1件でも被害を減らしたいという思いから、全国で初めて「簡易検査キット」を自ら開発しました。被害者から採取した尿を、簡易検査キットに垂らした後、線の出方によってデート・レイプ・ドラッグが使われたかどうかが分かるようになっています。

通常の薬物鑑定は結果が出るまでに約1か月かかることもありますが、この検査キットは、わずか数分で結果が出ます。そのため、被害者の精神的な負担軽減になり、捜査も早い段階から進めることができるということです。今月から本格的に運用が始まり、東京都内の警察署に配備されているということです。

性犯罪捜査を担当するキットの開発リーダーは、24時間対応可能な窓口を設置しているので、「薬物が使われたのか、お酒を飲みすぎたのか分からなくても相談してほしい」と話しています。

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