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藤井聡太五冠「持ち時間の使い方つかめてきた」叡王戦第3局を前に意気込み

2022年5月23日 23:56
藤井聡太五冠「持ち時間の使い方つかめてきた」叡王戦第3局を前に意気込み
将棋の叡王戦五番勝負第3局を前に、藤井聡太五冠(19)が23日に対局場を訪れ、対局への意気込みを語りました。

第3局に勝つと、叡王のタイトル初防衛とタイトル戦連勝記録歴代2位となります。

第3局が行われるのは千葉県柏市で、藤井五冠は23日、対局場を訪れ、対局に使われる駒など対局環境を確認する検分を行いました。

藤井五冠はこれまで挑戦者の出口若武六段(27)に2連勝していて、叡王の初防衛に王手をかけています。

また、藤井五冠は去年8月の王位戦七番勝負第5局からタイトル戦では負けなし。24日の対局で藤井五冠が勝った場合、羽生善治九段のタイトル戦連勝記録とならんで、歴代2位の13連勝となります。

第3局は24日、午前9時に始まり、夜には勝敗が決まる見通しです。

検分後の対局者2人へのインタビュー。

【藤井聡太叡王】

――検分を終えて、対局場の印象は?

カンファレンスセンターが対局場ということで、どんな感じなのかと来るまで思っていたんですが、広々とした雰囲気で、畳も広く敷いて頂いて、とても落ち着いて臨めそうかなと思います。

――開催地の柏市については?

柏の葉キャンパス駅周辺は、つくばエクスプレスの開業に合わせてかなり新しくできた街。すごく整備されていますし、自然も豊かで調和のとれたいい街並みと感じました。

――今シリーズは千日手局含めいずれも戦型が相掛かりとなったが。

出口六段も先手番では相掛かりを指されることが多いので、基本的には今回の番勝負でもメインにはなるのかなとは思っていました。

――今回の5番勝負の主流となった?

あ、そうですね。

――藤井叡王はタイトル戦12連勝中。あす勝てば歴代2位だが。

それは知らなかったです。ほかの棋戦だと負けていることも多いので、タイトル戦にうまく星が偏っているという印象は持っています。

――第3局も先手番。前回の千日手指し直し局を含め、実質的に3連続先手となるが?

(一般的に)先手の方が少し勝率が高いということはありますが、大きな差ではないので、対局に臨む上でなにか気持ちが違うということはありません。

――あすの第3局、こう戦いたいという抱負を。

第1、2局と指して、持ち時間の使い方を含めていろいろつかめてきたところもあるので、そういったフィードバックを活かして第3局を戦えればと思っています。


【出口若武六段】

――検分を終えて、対局場の印象は?

非常によい環境で、集中してあした臨めると思っています。

――開催地の柏については?

来たのは初めてですが、自然豊かで風が心地よい街だなと思いました。

――今シリーズは過去、いずれも相掛かりとなったが。

最近の将棋界は相掛かりがトレンド。うまく指し回す必要性が出てきているのかなという認識です。相掛かりだけではないですが、いくつか(戦型が)ある将棋の中で大きな部分を占めているのが相掛かりかなと思っています。

――第3局をこう戦いたいという抱負を。

第1、2局を振り返ってみると、良くなかった点というか、ちょっと第2局の指し直し局は特にひどかったという感じで、自分の中で全部想定していて、悪い変化に…その時思い出せなくてなってしまった。認識が甘い部分が第1局と第2局ではでてしまったのかなと思いました。この第3局ではしっかりと形を認識しながら指すというか、そういったところを重く受け止めてやろうと思います。

――事実上3連続後手になる。将棋界は後手がやや不利となっていますが。

あまり気にしてはないので、どっちにしろ先手も後手も勝てないといけないと思っているので。先手番が戦型を選ぶ、何を指すかを選ぶ。私に選択権はないので、どの形になるかは分からないが、しっかり対応することは求められていくのかなと思っています。