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天皇ご一家“御養蚕”に取り組まれ… 自らも飼育の愛子さま その技術に担当者は「驚き」

2022年7月15日 19:20
天皇ご一家“御養蚕”に取り組まれ… 自らも飼育の愛子さま その技術に担当者は「驚き」

天皇ご一家が、皇居での「御養蚕」に取り組まれました。長年、皇后さまの養蚕を支えてきた当時の担当者が、日本テレビの取材に対し、この時のご一家の様子を明かしてくれました。愛子さまの蚕を育てる技術の高さに、驚いたといいます。

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宮内庁は14日、蚕を育てて繭を収穫する養蚕に取り組まれる天皇ご一家の写真を公開しました。真剣なまなざしで作業をされているご様子が、収められていました。

「御養蚕」は明治以降、歴代の皇后に引き継がれてきました。

天皇ご一家は皇居にある「御養蚕所」で、カジュアルな服装で仲むつまじく養蚕の作業をされていました。蚕のえさとなる桑の葉を並べる愛子さまの様子を、両陛下が見守られていました。

7年にわたり皇后さまの養蚕を支えてきた御養蚕所の元主任の代田丈志さんが、この時のご一家の様子について語りました。

宮内庁 紅葉山御養蚕所 元主任・代田丈志さん
「非常に和やかで楽しそうですし、カメラに撮って私がネットにアップしたいくらい、すごくいい家族だなと。天皇陛下が積極的でしたね。去年から『(作業に)来たい』ような話はされていたんですけど、赤坂ということで、なかなかこちらに来られない」

天皇ご一家は去年9月に、赤坂御用地から皇居の御所に引っ越しをされました。陛下や愛子さまは、これまでも御養蚕所に来ることを希望されていたといいますが、コロナ禍で外出を控えられてきました。

今年は皇居にお住まいを移しての「御養蚕」。初めて作業に加わられたのです。御養蚕所に泊まり込んで養蚕を担当してきた代田さんは、愛子さまの作業を見て、驚いたといいます。

宮内庁 紅葉山御養蚕所 元主任・代田丈志さん
「非常にこなれているというか、蚕を持つにしても持ち方にしても、扱い方はもう、我々と変わりませんから」

実は愛子さまは、お住まいで自ら蚕を飼育されているのです。学習院初等科3年以来、10年以上にわたり毎年、卵からふ化させて飼育されています。大学のオンライン授業や課題の合間に、世話をされているといいます。

宮内庁 紅葉山御養蚕所 元主任・代田丈志さん
「(交配させるのは)難しいです。ちゃんとふ化させるために約1年間、卵の状態を維持しなくてはいけないのです。普通の人では(飼育は)続けられないと思います。びっくりしました」

愛子さまの蚕を育てる技術の高さに、驚いたといいます。

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今年の養蚕作業は、このように愛子さまも参加されて行われました。皇后さまは、気温の急上昇や雨の影響で、蚕の成長を心配されていたということですが、病気もなく順調に育ち、豊作になったといいます。つやがある質の良い糸がとれたということです。