捨てられた「シバ犬」相次ぎ発見 徳島県の山奥で…
飼い犬として人気の高いシバ犬ですが、今、徳島県で捨てられたとみられるシバ犬が相次いで見つかっています。
保護されたシバ犬は爪がかなり伸びていました。さらに、伸びているはずの尖った犬歯が見当たりません。同じ場所で保護された他のシバ犬にも、犬歯が削られたような痕がありました。
保護されたシバ犬は、元々は誰かが飼っていたとみられています。保護した元ブリーダーの女性は、憤りを隠せません。
元ブリーダー・シバ犬を保護した女性
「この子たちは命だから、心あるから。人間のいいように利用されて、最後は捨てられる。人としてどうなんですか」
保護されたのは、徳島県と香川県の県境です。人気のない山の奥で、今年4月に通りかかった車がさまよっていたシバ犬5匹を見つけたといいます。
実は、徳島県内では山奥に捨てられたとみられるシバ犬が相次いで確認されていて、高知県との県境でもシバ犬が保護されていました。
シバ犬を保護した人
「ここで(柴犬が)歩いているのを見かけて車を停めて。車を停めているうちに、この山をトコトコと逃げて行った。そのうちに向こうから戻って来て、おいでおいでとしたら来たので保護しました」
その後、シバ犬を引き取った女性は…
シバ犬を引き取った女性
「保護してもらったのを引き取った時には、震えて、震えて。不安な様子」
そこも、ほとんど人気がないという山奥でした。ただ、周辺には、捨てられたシバ犬がよく見つかるということで、「捨て犬・ねこは犯罪」と書かれた町の注意喚起の看板が立てられていました。
いったい誰が捨てているのか。
ルドルフどうぶつ病院 田處俊之獣医師
「メス犬に結構偏っている傾向。5歳から10歳くらいの間」
保護された20匹ほどを診察してきた獣医師は、その傾向について、保護されたメスのシバ犬は全て出産経験があるだろうと指摘。その上で…
ルドルフどうぶつ病院 田處俊之獣医師
「ある程度同じような人が関わっている可能性という感じがします。ブリーディング崩壊、ブリーダーさんが飼えなくなって(捨てる)とか」
人の身勝手な行動が、シバ犬たちを苦しめています。