生活圏へのクマの出没想定し訓練
県内では今年に入ってからも例年を上回るクマの目撃情報が寄せられ、人の生活圏への出没も相次いでいます。こうした事態に対応するための訓練が鹿角市で行われ、県や警察、猟友会などが住民の安全確保やクマ捕獲の手順などを確認しました。
県自然保護課 近藤麻実さん「いつ立ち去るか分からないどこに立ち去るか分からないで立ち去った先、見届けられますかというのがあります。住宅地の中、クマすぐ見失います。家の角曲がればもうクマ見えません。」
訓練は、県や鹿角市、警察、それに地元の猟友会でつくる鳥獣の対策協議会が毎年開いているものです。
県の専門職員、近藤麻実さんが講師をつとめ、市街地にクマが出没した時の対応の難しさや注意点などを説明しました。
近藤麻実さん「車から降りるのであれば必ずヘルメットを被るようにしてください。クマの攻撃、首から上に来ることが非常に多いです」
市街地では、住民の安全を最優先で確保しつつ、クマを追い払う方向や駆除の検討を同時に進めていく必要があります。
17日は平日の朝の通勤時間帯に、鹿角警察署の近くにある市街地で体長1メートルほどのクマが目撃されたという想定で訓練が行われました。
県内では去年、クマに襲われるなどしてけがをした人はこれまでで最も多い70人に達し、そのうち62人は人の生活圏で被害に遭いました。今年も市街地への出没が相次いでいます。
こうしたクマによる被害を防ぐためには、対応にあたるそれぞれの機関の連携・協力が極めて重要です。
訓練では現場の配置が整う前に現地対策本部が指示を出してしまい、爆竹での追い払いと猟銃での駆除を行ってしまいました。
複数の機関で同時に対応していくことの難しさが改めて浮き彫りになりました。
鹿角市役所 農地林務課 北方康博課長「都度都度の判断というのがやはり慣れていない方は、とかく先走ってしまってであったりとか、そういったところはもう一度確認が必要だなというふうに考えました」
県自然保護課 近藤麻実さん「人の配置だとか追い出しを開始するタイミングがすごく大事です。そのタイミングがちょっとうまくいかなかったので、指示とか意思疎通をどうするかとか、そのあたりが次はうまくやろうっていうのが見えてきたいい訓練だったんじゃなかなと思います」
県は人の生活圏にもクマはいるものと考えて注意してほしいと呼びかけています。