子牛の初競り 落札価格の低調続く
由利本荘市にあるあきた総合家畜市場で今年最初の競りが行われました。競りにかけられた子牛は県内の繁殖農家が育てたおよそ300頭です。今年の初競りでも子牛の平均落札価格は低い水準でウシを繁殖する農家にとって厳しい状況が続いています。
あきた総合家畜市場の競りは毎月1回行われていて、今年は9日が初めてです。
9日は子牛299頭が競りにかけられました。体つきや血統に加え、生後何か月でどのくらい体重が増えたかも価格を左右します。エサ代の高騰を受けて牛を競り落として育てる肥育農家が、コストを抑えようと高値をつけない傾向が続いていて、去年の子牛の価格は低い水準でとどまっていました。一方で繁殖農家も同様にエサ代高騰に苦しんでいます。大仙市太田町の髙橋幸誠さんはエサ代がひと月あたり2割から3割ほどかかり増しになったと話します。
髙橋さんが丹精して育てたウシの競り。9日の子牛の平均取引価格は46万8000円余りで、それよりも17万円ほど高い63万円で競り落とされました。顔なじみの肥育農家に競り落とされたということもあり、髙橋さんもひと安心です。
子牛の価格は需要にも左右されます。市場関係者はコロナ禍が落ち着いて外食産業を中心に再び牛肉の需要が高まって販売価格の上昇につながることを期待しています。