裁判IT化でも「人である裁判官が裁判をする本質は変わらない」 最高裁長官、憲法記念日を前に会見
3日の憲法記念日を前に最高裁判所の戸倉三郎長官が会見し、裁判のIT化を進めていく中でも、「人である裁判官が裁判をするという本質は変わらない」と述べました。
3日の憲法記念日を前に会見を行った最高裁の戸倉三郎長官は、「チャットGPT」など、AI技術の裁判分野への活用などについて問われると、「内容の信頼性という問題が当然起こると思う」と述べ、AI技術では、実際の裁判はカバーできないとの考えを示しました。
その上で、「デジタル技術を活用し、裁判の効率化を図っていくことは大事だが、人である裁判官が裁判をするという本質は変わらない」と語りました。
一方、一連の裁判記録廃棄問題については、「裁判所全体として、適切な運用がされていたとは言い難い状況にあった」との認識を示し、問題につながった背景事情も含めて分析した上で、再発防止策を講じる必要があるとしました。