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“アジアの頂点”目指す中……サッカー日本代表・伊東選手が離脱 「性加害」で女性側と主張対立 森保監督の胸の内は?

2024年2月3日 13:22
“アジアの頂点”目指す中……サッカー日本代表・伊東選手が離脱 「性加害」で女性側と主張対立 森保監督の胸の内は?

2人の女性への性加害があったとして刑事告訴されていた、サッカー日本代表の伊東純也選手。日本サッカー協会は再協議の結果、2日に代表離脱を正式発表しました。伊東選手側は性加害はなかったとして「虚偽告訴容疑」の告訴状を提出。主張は対立しています。

■前日練習に姿なく…森保監督「残念」

「伊東純也はなぜチームを離脱するんですか?」

日本時間2日夜、中東のカタール・ドーハで開かれた会見で、サッカー日本代表の森保一監督に質問が飛びました。

森保監督
「できれば伊東選手…純也とはこの大会、最後まで戦い、みんなで優勝目指して戦いたいという気持ちは持っておりました。明日の試合には、彼は我々とともに戦わず、離脱ということになりました」

伊東純也選手(30)の代表離脱が正式に決まりました。

森保監督
「チームのこれまでの勝利、戦いに貢献してくれた選手なので、いたく残念な思いはありますが、彼がまたアジアの選手として世界で戦えるプレーをまた見せてくれることを一緒に応援していただければと思います」

日本時間同日午後4時ごろ、ドーハで公開されたアジアカップ準々決勝の前日練習。そこには、伊東選手の姿はありませんでした。

■女性側と伊東選手側の主張は?

スピードに乗ったドリブルでサイドを切り裂き、「イナズマ純也」の異名を持つ伊東選手。前回の2022年ワールドカップでは4試合全てに出場するなど、日本代表としてのキャリアを積み重ねていました。

去年6月20日に大阪・吹田市で行われた、ペルーとの国際親善試合。この試合でも伊東選手はゴールを決めるなど、活躍しました。伊東選手が訴えられたのは、この試合の後の出来事でした。

伊東選手を刑事告訴したのは2人の女性。関係者によると、女性らはその晩、大阪市内のホテルで伊東選手らに酒を飲まされて意識不明に陥った上、性的暴行を加えられた、と主張しています。

この主張に、伊東選手側は真っ向から反論。告訴の内容はウソであるとして、「虚偽告訴の疑い」で警察に告訴状を提出し、受理されたと明かしました。

伊東選手側の代理人・加藤博太郎弁護士
「アジアカップの大事なタイミングを狙って週刊誌に報道させることを目的に行った、悪質性が高いものだと考えています。全くのでっち上げが書かれているというところがポイントです」

伊東選手側の弁護士によると、女性が被害に遭ったとされる時間の動画が残されていて、そこには女性が訴える状況とは異なる様子が映っているということです。

■弁護士に聞く…「虚偽告訴」とは?

この逆告訴を受けて、女性側の弁護士が「被害者らの被害申告の裏付けを十分に行っておりますので、虚偽告訴などではないとの確信を持っております。このような対応を受け、被害者らはさらなる精神的な苦痛を受けております」とのコメントを発表しました。

女性側が、さらに虚偽告訴で伊東選手を訴えることも可能だとしています。伊東選手側が主張している虚偽告訴とは、どのようなものでしょうか?

元東京地検特捜部副部長・若狭勝弁護士
「ウソで事実とは違う内容で告訴がなされていて、それは許せないということで最初に告訴してきた人を虚偽の告訴であると(訴える)。警察とすると、まずは双方から詳しく事情を聞いていく」

■田嶋会長「JFAで総合的に判断した」

アジアの頂点を目指す中で、主力選手が思わぬ理由でチームを離れる非常事態です。その経緯について、日本サッカー協会(JFA)のトップが会見で語りました。

田嶋幸三会長
「私も伊東選手とも話をしました。そこでしっかりと、『自分はやりたい』と言ってくれたのも確かです」

他の選手たちからも「伊東選手と戦いたい」という声があったといいますが、田嶋会長は「現在の状況を考えるとチームを取り巻く環境が騒がしいことが続くことも想定されます。伊東選手のコンディションも含めてJFAとして総合的に判断しました」と説明しました。

「(スポンサーなど)企業の声もある程度参考にしたか」という質問に対しては、田嶋会長は「全くゼロではありません。パートナーの皆さんへの配慮もしたのは事実です」と明かしました。

日本は3日、ベスト4をかけてイランと対戦します。

(2月2日『news zero』より)