ジャニーズ事務所「今後の会社運営」を発表 “社名変更”可能性も…
19日夜、ジャニーズ事務所はホームページを更新し、今後の会社運営に関して発表しました。創業から61年掲げてきた“ジャニーズ”の名前が変わる可能性が出てきました。4つのポイントから解説します。
■ジャニーズ事務所の「発表」4つのポイント 社名変更の可能性…街の声は
19日、東山紀之社長の名前で以下の内容が発表されました。
ジャニーズ事務所の発表(ホームページより、19日夜)
「今後の弊社の在り方について検討を重ねて参りました」
「弊社取締役会を開催し、藤島が保有する株式の取り扱い、被害補償の具体的方策、社名変更、所属タレント及び社員の将来など、今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論を行い、向かうべき方針を確認いたしました」
ポイントは、藤島ジュリー景子前社長が100%保有している株式の取り扱い、被害補償の具体的な内容、社名の変更、タレントなどの将来についての4つです。
この中で、注目されているのが社名の変更です。
約2週間前の会見で東山社長は「ジャニーズ」という名前について「タレントが培ってきたエネルギーやプライドでもあるその表現の1つでもいいのではと思う」と話したうえで、今後検討する余地があるとも話していました。
社名変更の可能性について、街の人の声を聞きました。
50代
「社名変わった方がいいんじゃないかと思う」
30代
「ジャニーズって名前は絶対変えた方がいい。ずっとジャニー喜多川さんに縛られてしまう。影響力は排除できないと思う」
20代
「変えないでほしいなと思う」
30代
「ジャニーズの存在って、いろんな励みになった方もいっぱいいるわけで、そういうものとして(名前を)残すのはあり。側じゃなくて本質みたいなところでいったら、その人たちってまだ生きていてちゃんとキラキラしているわけだから、私は大丈夫って信じたい」
■「ジャニーズ」名前に入るグループ・会社は…
ジャニーズ事務所のアーティストには「関ジャニ∞」や、「ジャニーズWEST」のように「ジャニーズ」の名前が入っているグループがあります。
ジャニーズWESTのメンバーである中間淳太さんは、事務所の会見の翌日の8日に出演した報道・情報番組で、「ジャニーズ」という名称について「誇りがある」と話したうえで、「1人でもジャニーズという文字を見て嫌な思い出がよみがえってしまうのであれば、僕は変更するべきだという気持ちもあります」と話していました。
「ジャニーズ」がつく名前の組織・団体は、他にもあります。
会見にも出席した井ノ原快彦さんが社長を務める「ジャニーズアイランド」という会社名。デビュー前のタレントの総称「ジャニーズJr.」、ファンクラブ名である「ジャニーズファミリークラブ」など、社名が変わった場合、ジャニーズに関連する様々な名前が変わる可能性が出てくるということになります。
企業のリスク管理に詳しい桜美林大学の西山守准教授によると、「元々、社名変更しないとまずかったというのが大前提。世の中の人も海外の目を考えても、性犯罪をした人の名前を冠し続けるのは普通に考えて、“ない”」と話しています。
事務所に大きく掲げられている英語の社名「Johnny & Associates」は、「ジャニーと仲間たち」という意味で、西山准教授によると、事情を知っている外国人の方が見るとびっくりしてしまうというのです。
■経済界からも厳しい目 タレントが活躍する場については…
経済界からも厳しい目を向け続けています。経団連の十倉会長は19日、会見で次のように述べました。
経団連 十倉雅和会長
「これはある種の児童虐待、犯罪行為。許されることがあってはならないというのが、まず大前提」
人権侵害や犯罪は断じて許されないとする企業姿勢を内外に示すことが重要であると話しました。一方で、タレントについては、彼らが活躍する場を長きにわたって奪うのは適切でないとの考えを示しています。
また、日本商工会議所の小林会頭は20日、ジャニーズ事務所の名称について「個人的な考えとしては継続されない方がいいと思う」と述べました。
ジャニーズ事務所は10月2日に進捗内容を具体的に報告するということです。