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使える中古商品“再利用”広がる 下取り家電の「リユース工場」新設も

2022年5月25日 21:53
使える中古商品“再利用”広がる 下取り家電の「リユース工場」新設も

まだまだ使える家電などの中古商品を再利用する動きが広がっています。中古家電に力を入れるため、“国内最大規模”の家電リユース工場を新設した大手家電量販店もありました。

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家具大手のニトリが今月9日から始めたのは、不要になったカーテンの回収です。全国の店舗で実施していて、どのメーカーものでも持ち込みが可能です。カーテンを持ってきた旨を店員に伝えると、店舗などで使える300円相当のポイントがもらえるということです(※ポイントは1回限りで2週間以内に付与)。

回収されたカーテンは、海外で製品や生地としてリユースされる他、素材としてリサイクルされるということです。

ニトリホールディングス広報部 岩脇由衣さん
「それ(カーテン)を捨てるとなった時に罪悪感を感じる人も多いかと思いますが、処分ならびにお買い替えを検討しているお客さまには、お持ち込みいただければと思います」

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商品の再利用の動きは、大手家電量販店でも出てきています。

ヤマダ電機は、リユース家電の販売を始めています。多少の傷はありますが、新品で3万円以上だった洗濯機や、約15万円だった冷蔵庫が、中古では半額ほどで買うことができます。

洗濯機の購入を検討(20代)
「最新モデルも結構あるので、安く買えるなら(中古でも)いいと思います」

洗濯機の購入を検討(30代)
「性能も変わらなければ(中古でも)そんなに気にしないです」

中古家電に力を入れるため、運営会社は“国内最大規模”の家電リユース工場を群馬・藤岡市に新設しました。

工場では、下取りした中古の洗濯機が見る見るキレイになっていきました。一つ一つ汚れ方が違うため手作業で洗浄し、モーターに耳を近づけて音をチェックするなど、正常に作動するかの確認も作業員が行います。

こうした中古品を扱うのには、ある背景があるといいます。

ヤマダHD 清村浩一経営企画室長
「若年層を中心に、リユース製品に対する抵抗感が薄まっている。『短い期間で使用してもよい』、『リサイクル製品でもよい』というお客さまは確実に増えてきております」

今後、同規模の工場をさらに国内で2か所建設予定だといい、年間7万台だった家電のリユースを、2025年に30万台まで拡大していく方針だということです。

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また、東京・有楽町にある百貨店では、スニーカー人気の高まりから、中古スニーカーの専門フロアを新設。客から買い取った貴重な中古スニーカーなどが並んでいます。最も高い商品は…

阪急阪神百貨店・ファッションワールドコンテンツ開発部 村上大輔さん
「『GINZA SNEAKER HILLS』内では、25万円で販売しているんですけど」

去年販売された限定モデルで、人気の高いスニーカーです。当初1万8000円ほどでしたが、1年もたたず約14倍の25万円になったといいます。希少性が高いスニーカーは、中古でも買い取り価格が高くなりやすいということです。

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新品じゃなくても十分に使える中古のリユース商品は、今後も広がりを見せそうです。