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今年の平均気温、125年間で最高に 世界の気温も海水温も1位更新へ

2023年12月22日 19:10
今年の平均気温、125年間で最高に 世界の気温も海水温も1位更新へ

今年の日本の年平均気温は、統計開始からの125年間で最も高くなる見込みです。また、世界の年平均気温と日本近海の海面水温も過去最高となりそうです。

気象庁は、今年1月から先月までの年平均気温の平年差が速報値でプラス1.34℃となり、これまで過去最高だった2020年のプラス0.65℃を大きく上回って、1898年の統計開始以来、最も高くなる見込みであると発表しました。

全国に153ある観測点のうち、7割を超える111地点で年平均気温の1位の記録を更新し、ほか8地点では1位タイを記録したということです。

地域別で見ると、特に北日本、東日本、西日本で気温がかなり高く、北日本と東日本では、春・夏・秋の3季連続で季節平均気温が1位を更新し、年平均気温を押し上げました。

記録的な高温について、気象庁は、近年の地球温暖化がベースにあるとした上で、今年の春から秋にかけては上空の偏西風が平年よりも日本付近を北に蛇行した影響で、暖かい空気に覆われやすかったことと、日本の南で高気圧の勢力が強かったことなどが要因だと説明しました。

気象庁の担当者は「驚くべき値で、これまでの高温とはレベルが明らかに違う」と話していて、この高温が常態化しないように、今後も温暖化の課題に取り組んでいくとしています。

また、今年の日本近海の平均海面水温の平年差はプラス1.07℃(速報値)で、1908年の統計開始以来、過去最高となりそうです。気象庁によりますと、日本の天候と互いに影響し合っていることで、長期的に上昇しているということです。

さらに、今年は世界各地で異常な高温となりましたが、世界の年平均気温の平年差もプラス0.53(速報値)と、これまで過去最高だったプラス0.35(2016年)を上回り、1位の記録を更新する見込みです。