上野動物園のジャイアントパンダ2頭、中国へ出発 朝の成田空港に多くのファン
29日朝、上野動物園のジャイアントパンダが中国へと出発しました。
上野動物園のジャイアントパンダ、オスの「リーリー」とメスの「シンシン」は29日朝、笹などを食べて落ち着いた様子で、13年過ごした園を後にし、成田空港へと向かいました。
2頭は、ともに19歳と高齢で、輸送に耐えられるいまの健康状態であるうちにと、中国への早期返還が決定しました。
成田空港には、およそ500人ものファンの姿が。
ファン「やっぱり…悲しいなって…」
「リーリー」と「シンシン」が上野動物園にやってきたのは2011年2月でした。その翌月、東日本大震災が発生した影響で動物園は休園。園が再開し、2頭が初公開された時には、多くの人が詰めかけました。
上野動物園・冨田恭正副園長「日本に暮らす人たちに暗い影が落ちている時に、本当に感謝だなと思う。本当に私たちのことを励ましてくれた2頭だった」
中でも2021年、上野動物園では初となる双子の「シャオシャオ」と「レイレイ」が誕生した時には、無事に育つかどうか緊張の日々だったといいます。
上野動物園・冨田恭正副園長「リーリーとシンシンがいなければ、シャンシャンもシャオシャオもレイレイも生まれることはなかった。これから生まれてくる日本の子どもたちに、パンダこんなちっちゃいところから、こんなふうになるんだ、そういうことを伝え続けていく上野動物園でありたい」