世界初「月面での酸素・水素生成」へ…水電解装置完成 今冬打ち上げへ
将来、人類が月で活動することを視野に、日本の民間企業が世界で初めて、月面で水から酸素と水素を作り出すことに挑みます。
将来、人類が月へ移住することなどを視野に、国際的な月面探査計画が進められている中で、空調設備の設計などを行う高砂熱学工業は今年冬に、月面において水から酸素と水素を作り出す挑戦を行うことを発表しました。
水から酸素と水素を生成する電解装置は今年1月に開発が完了していて、日本の宇宙関連企業ispaceの月着陸船に搭載されて打ち上げられる予定です。
月面着陸後に地上から遠隔で装置を操作し、地球から持ってきた水に電気を流すことで水を電気分解し、水素と酸素を生成することなどを目指すということです。
装置を動かす電力は月着陸船に設置されている太陽光発電パネルを通し供給される設計で、月面で酸素と水素の生成が成功すれば、世界初の快挙となります。
高砂熱学工業は将来、月面で水資源が発見された場合に、ヒトが月面で長期滞在するのに必要な酸素や、ロケットなどの燃料として使われる水素の生成に今回の装置が役立てられることを期待しているということです。