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第7波 “救急搬送困難事案“が過去最多に 救急隊「自宅療養で治してください」

2022年8月17日 21:03
第7波 “救急搬送困難事案“が過去最多に 救急隊「自宅療養で治してください」

17日、東京都内で新たに2万9416人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。救急患者の搬送先が決まらない「救急搬送困難事案」も増加し、3週連続で過去最多を更新する事態となっています。救急車を呼んでも搬送先がなく、救急隊から「自宅療養でなんとか治してください」と告げられた人もいるといいます。

     ◇

17日、東京都では新たに2万9416人の新型コロナウイルス感染者が確認されました。感染の高止まりが続いています。こうした状況に、街の人は――

会社員(20代)
「旅行とかもあったけど、キャンセルしました」

中には、マスクを二重にして対策する人もいました。

主婦(50代)
「娘の結婚式があるので、感染対策に人一倍気をつけている」

ただ、感染を身近に感じる人もいるようです。

20代
「会社の方だったり、友人とかも(感染した)」

20代
「(自身が)7月の終わりに感染して。かかりつけ医とかがひっ迫しちゃって、どこもいっぱいで。診てくれるところがなくて」

     ◇

さらに、救急患者の搬送先の確保が困難なケースも増えています。訪問診療をする医師が訪れたのは、都内に住む90代女性の家です。4日に新型コロナ陽性が判明した女性は心臓が悪いにもかかわらず、病院に行けない状態だったといいます。

患者の息子(10日)
「(かかりつけの)先生に電話したら、『陽性中は出入りできない』と言われた。どうしようもなく、救急車を呼んだ。そしたら、搬送先も何もないと、こういう状況だから。『自宅療養でなんとか治してください』と言われた」

先生
「救急隊に?」

患者の息子
「そう。救急隊に」

こうした状況で、たどり着いたのが「訪問診療」だったといいます。

     ◇

6日に新型コロナ陽性が判明した60代の男性も、酸素飽和度が低い状態になりました。ただ、受け入れ先が見つからなかったといいます。

6日に陽性が判明した60代男性
「朝、ちょっと様子がおかしかったので、救急車を呼んだんだけど、どこも受け入れてくれなかった」

訪問診療を行う医師は、高齢者の感染が増えていると指摘しています。

ひなた在宅クリニック山王 田代和馬院長
「悪くなるのは本当に高齢者なので、今は。僕らも救えなかった命っていうのが複数出ていますので。自宅で亡くなってしまったっていうのは複数出てますから」

さらに、搬送されても帰されてしまうという事態も起きていました。90代の女性は後日、入院先が決まったということですが――

ひなた在宅クリニック山王 田代和馬院長
「実際、搬送されて行った先で、『こんなに寝たきりの方は、うちはもう受け入れる余力はありません』と帰されてしまったというケースがありまして。どうしてもマンパワーを要する患者さんは受け入れられない厳しい現実がある。入院すべきタイミングで、入院できなかった人がいるっていうのは、医療崩壊が起きているという証左の一つと言っても過言ではないのかなと」

介護が必要な高齢の感染者に、病院側が対応できない状況がみられるということです。

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