天皇陛下が前立腺の「生検」終え退院 先週はご一家で特別展鑑賞も
28日、天皇陛下は検査入院していた東大病院を退院されました。これまでの血液検査で前立腺に、やや懸念される傾向がみられるとして、より詳しい検査を念のため行ったということです。
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28日午前、天皇陛下は沿道の人たちに手を振りながら皇居に戻られました。27日から1泊2日の日程で東大病院に検査入院し、前立腺の詳しい検査を受けられたのです。
天皇陛下は、これまでの血液検査の中で前立腺にやや懸念される傾向がみられるとして、今月6日にMRI(=磁気共鳴画像装置)検査を受けられました。検査の結果、前立腺の肥大が認められましたが、特に懸念される所見はなかったということです。
今回、新たに行われたのはMRI検査よりも詳しい「生検」(組織の検査)で、宮内庁は念のための検査だとしています。
父親の上皇さまが2003年、前立腺がんの手術を受けられていることから、家族の病歴もふまえた対応だということです。
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陛下に自覚症状はないということで、26日も皇后さまとボーイスカウト日本連盟の創立100周年を祝う式典に出席されました。
44年前からボーイスカウトの行事に参加されてきた陛下は「自然の中で仲間と一緒に知恵を出し合い、体を動かすことの大切さやスカウト活動の楽しさを体験できたことも、得難い経験となりました」と述べられました。
式典の後の懇談で、陛下は高校生たちを励まされたということです。
両陛下が懇談した高校生
「(陛下から)『後輩スカウトたちにもこの活動を伝えて、もっと頑張っていってほしい』というお言葉をいただきました」
また、24日には両陛下と長女の愛子さまが、東京国立博物館の国宝を展示する特別展を鑑賞されました。ご一家がそろって皇居の外を訪問するのは、今年1月以来です。陛下は「ゆっくり3人で豊かな時間を過ごすことができて、感謝します」と述べられたということです。
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28日、陛下は病院から戻られた後も普段通り過ごされているといいます。今回の検査結果は後日、発表される予定です。