辞職表明で副知事が…涙 “パワハラ疑惑”知事に「辞職を進言」 知事は辞職を否定「申し訳ない」 兵庫
12日に辞職の意向を表明した兵庫県の副知事。会見の中で涙ながらに語り、県知事に対して同じく辞職するよう、すすめたことを明らかにしました。背景にあるのが、県知事からのパワハラ疑惑などを告発した、県の元幹部が死亡した問題です。知事は、あらためて辞職を否定しました。
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兵庫県 斎藤元彦知事(46)(兵庫県庁 12日午後5時すぎ)
「県民の皆様、県職員の皆様、すべての皆様にあらためて大変申し訳ないと思っています」
会見で何度も頭を下げた、兵庫県の斎藤元彦知事。
兵庫県 斎藤元彦知事
「県職員の皆様との信頼関係の再構築」
「多くの皆様との信頼関係を再構築」
繰り返したのは、“関係の再構築”でした。
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斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発した、元幹部の男性職員(60)が死亡した問題。発端となったのは、ことし3月。
男性職員の告発文
「知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」
男性職員が一部報道機関や兵庫県議などに送った告発文でした。そこには「気に入らないことがあれば職員を怒鳴りつける」など、斎藤知事に関する“7つの疑惑”が記されていましたが…
兵庫県 斎藤元彦知事(ことし3月)
「うそ八百含めて、公務員として失格」
知事は真っ向から否定。内部調査の結果、告発した男性職員は5月、停職3か月の懲戒処分に。
しかし先月、強い調査権限を持つ百条委員会が設置され、男性職員は調査に前向きな姿勢だったということですが、その後、死亡しているのが見つかりました。自殺とみられています。
一連の問題をめぐり、労働組合は10日、知事あての申し入れ書を提出。事実上の辞職要求をしました。
その申し入れ書を受け取った片山安孝副知事は、知事の会見の6時間ほど前に…
兵庫県 片山安孝副知事(兵庫県庁 12日午前11時ごろ)
「ここは誰かが責任をとらないといけない」
辞職の意向を表明。この時…
兵庫県 片山安孝副知事
「知事も一緒に退職する考えはないかと申し上げた。(知事は)自分は選挙で県民の負託を受けた身なので、任期を全うして頑張りたいと。大変申し訳ない。なんで知事を支えられなかったのか。本当に悔しくて仕方ない」
“側近”からも、5回にわたり辞職をすすめられた本人は…
兵庫県 斎藤元彦知事
「大変重い言葉だと、申し出だと受け止めています。全力で県政を前に進めていくことが、私自身の責任のとり方だと」
あらためて辞職を否定しました。次回の百条委員会は19日に予定されています。
(7月12日放送『news zero』より)