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北海道蘭越町“蒸気噴出” 水からヒ素…飲料水の基準値の「1590倍」 農業への影響を懸念

2023年7月7日 20:56
北海道蘭越町“蒸気噴出” 水からヒ素…飲料水の基準値の「1590倍」 農業への影響を懸念

今、北海道蘭越町で地中から勢いよく蒸気が噴出し、騒動となっています。

この地熱発電の掘削現場では6日、敷地内の水から最大で1リットルあたり15.9ミリグラムの高濃度のヒ素が検出されたことがわかりました。これは飲料水の基準値の1590倍、農業用水の基準値の318倍だということです。

掘削している三井石油開発によると、高濃度のヒ素が検出された水は大半が西側にある観光スポットの大湯沼方面に放出されているということです。

町は会社側に水の処理について北海道と協議することや、対策を講じるまで速やかに沼への放出を停止するよう要望。住民の健康被害や環境汚染に直結するとして強く抗議しました。

北海道蘭越町 金秀行町長
「1日も早くいろんな数値が安全だということを、きちんと三井さんのほうを含めて公表していただきたいと思っています」

懸念されているのが、大量の水を必要とする農業への影響です。7日は町議らが米農家を視察しました。騒動を受け、水田にひく水をとめる農家も出ています。

会社側は、専門家の見解として「ただちに人体に影響が出るものではない」とする一方で、「水滴が皮膚などに直接付着した可能性がある場合、よく洗い流すようお願いします」と注意を呼びかけています。

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