【地震】福島で最大震度6強…被害状況は?
16日夜の地震で郡山市では、震度5強を観測しました。福島県の北よりの市や町で最大震度6強を観測しました。
この地震で、県内では16日午後11時39分に津波注意報が出されました。相馬で17日午前3時15分に0.2メートル、いわき市小名浜で17日午前0時36分に微弱、数センチの津波が観測されましたが、注意報は、17日午前5時に解除されました。沿岸部の自治体によりますと、これまでに津波による被害は確認されていません。
東京電力によりますと、福島第一原発で、地震の影響により停止していた5号機の使用済み核燃料プールの冷却設備は、17日午前4時8分に復旧したということです。一方、2号機では使用済み核燃料プールにつながるタンクの水位の低下を確認したことから、冷却するための水の循環を停止していて、今後、水漏れがないかなどを確認した上で復旧作業を進めることにしています。
相馬市によりますと、市内の60代男性が避難中に死亡したことが確認されました。またこれまでに県内では、福島市で12人、郡山市で5人、伊達市で4人など、あわせて49人がけがをしています。
JR東日本によりますと、16日午後9時44分に東京駅を出発した「やまびこ223号」が福島と白石蔵王の間で脱線しました。乗客にけがはなく、17日午前4時9分に降車が完了したということです。
仙台支社管内の在来線は、始発から全線で運転を見合わせることになっていて、県内では運転見合わせが相次いでいます。東北新幹線の県内での運転再開についても見込みがたっていません。
東北電力によりますと、17日午前6時55分現在、相馬市や南相馬市などであわせて約2万8800戸が停電しています。
NEXCO東日本によりますと、17日午前6時半現在、常磐自動車道・常磐富岡ICから新地ICまでの上下線、東北自動車道・本宮ICから白石ICまでの上下線で通行止めとなっています。
火事も発生しています。田村市常葉町の工場や飯舘村で建物火災が確認されています。
また、津波注意報が発表されたことなどから沿岸部の自治体では、避難所を開設していました。午前3時時点では、相馬市で207人、いわき市で129人、南相馬市で少なくとも116人が避難しています。
夜が明けて今後の新たな被害も明らかになってくる可能性もあります。また、16日夜の大きな地震以降も、福島県内では震度1から2ほどの地震が何度か観測されていて、ひきつづき注意・警戒が必要です。