日本人初! アジア競技大会の平均台で金メダル獲得! 「平均台のシンデレラ」と呼ばれる高校3年生の体操選手 三重・四日市市
三重県の高校に通う3年生、岡村真(まな)さん。お菓子作りが趣味で、色とりどりのスイーツの写真をSNSにアップする、ごく普通の女子高生に見えますが…実はその正体は、大注目のアスリートだったのです。
毎日5時間の練習に励む急成長中の体操選手 技の難易度を上げパリ五輪で金メダルを目指す!
岡村さんの正体は、急成長中の体操選手。ダイナミックなアクロバットと表現力豊かな演技が持ち味で、ついた名は「平均台のシンデレラ」。9月に行われたアジア競技大会では、日本人として初めて平均台で金メダルを獲得しました。
体操女子は平均台、段違い平行棒、ゆか、跳馬と4種目がありますが、岡村選手が得意の平均台は、高さ1.25メートル、幅わずか10センチ。ハガキと同じ幅しかありません。実際に平均台の上に立ってみると足一足がギリギリ入る幅で、普通の人ならバランスをとるので精一杯。ここでジャンプや回転をすると思うと、改めてこの競技の難易度の高さがわかります。
7歳の時、ロンドンオリンピックの内村航平選手の金メダルを見て体操を始めた岡村選手。現在は、四日市市の体操クラブで毎日5時間の練習に励んでいます。岡村選手の名前は"真"の一文字で"まな"と読みますが、これには「まっすぐ素直に育ってほしい」という思いが込められているそうです。
そんな岡村選手の目標はパリオリンピックで金メダルをとること。現在、日本代表を目指して新たに取り組んでいるのが、3回連続で行う回転技です。
岡村真選手:「アジア大会では(回転技が)2連続で側宙・スワンまでだったのを、3連続に増やして難度を上げる練習をしています」
2連続までは成功していたので、もう1回転増やそうと毎日練習を繰り返してきました。そして、ついに3連続の回転技を実戦で試す場面がやってきたのです。
トップ選手が集結する全日本団体選手権で3連続の回転技に挑戦 果たして大技は決まるのか…?
11月、四日市市で開催されたのが、東京オリンピック金メダルの橋本大輝選手ら日本のトップ選手が集結した全日本団体選手権。岡村真選手はこの舞台で3連続回転の大技に挑みます。
演技は順調にスタートし、いよいよ3連続の大技に入ります。1つ目の側宙からバックでの宙返りまでは成功させますが…残念ながら2連続で終えてしました。
岡村真選手:「流れ的には良かったけど、ほんの少し曲がってしまった。そこが修正できなかった。3連続のところが今回一番目標にしていたところなので、そこが(できなかったのは)悔しさが残ります」
それでも後半は持ち前のダイナミックな技や表現力豊かな演技を存分に披露した岡村選手。フィニッシュもしっかりと決め、この種目では全体2位と好成績を収めました。
今後の意気込みについて、岡村選手はこのように語っています。
岡村真選手:「美しくきれいな体操でしっかり(日本)代表を勝ち取って、パリオリンピックを目標にがんばります」
2024年は日本代表の選考会がある大事な1年。美しい演技を追求する岡村選手の華麗な平均台が、パリオリンピックで見られるのを楽しみにしています。