入院患者が病院に預けた現金をうその書類を作りだまし取ったとして、元看護師長の女が逮捕されました。病院によると被害総額はおよそ930万円にのぼるということです。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、愛知県大治町の田中昌恵容疑者（50）です。

警察によりますと、田中容疑者は岐阜市の岐阜病院に看護師長として勤めていた2021年10月ごろ、病院が入院患者から預かった現金を払い戻すうその書類を作り、合計5万2000円をだまし取った疑いがもたれています。

調べに対し、田中容疑者は容疑を否認しているということです。

去年、田中容疑者が異動したことで事件が発覚し、病院の調査では被害総額は約930万円にのぼるということです。

病院は去年6月、田中容疑者を懲戒解雇し、警察に告訴状を出していました。

現金は入院患者が日用品を購入する資金として病院に預けたもので、田中容疑者は当時、約50人が入院する病棟の責任者でした。

病院は患者に対し全額を弁済していて、田中容疑者の逮捕をうけ「警察の捜査で全容を明らかにしてほしい」などとコメントしています。