道路陥没から7日目 困難な状況続く 下水が逆流…新たな救出スロープ設置へ
道路の陥没の発生から3日で7日目です。男性運転手の救助を急ぐため、新たに別のスロープの設置が始まりました。一方で穴には下水が逆流し、救助活動が困難な状況は続いています。
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転落したトラック運転手はいまだ取り残されています。さらなる崩落の危険性と隣り合わせの中での救出活動。要は穴につながる「スロープ」です。
現在、行っている救出方法はスロープを使って重機を搬入。その後、土砂などを取り出し、本格的な捜索に移るというものです。スロープが完成したのは、1日。ガレキなどの撤去が進んだように見えます。
しかし、下水が逆流。湧き出し続けているとみられています。およそ3日かけて完成したスロープも回り道を余儀なくされ、迂回ルートをつくる形に方針変更。
さらに、県の関係者によりますと、別の新たなスロープも3日からつくり始めたということです。最初にトラックが転落した場所のあたりを目指しているのでしょうか。
救出を阻む逆流はなぜ発生したとみられるのか。県によりますと、下水道管内の水位に異常が発生。陥没地点よりも下流で普段よりも水位が低い状態だといいます。
つまり、下水道管の中で“何か”が下水をせき止めている可能性があるということです。その“何か”が、ガレキなのか土砂なのか、トラックの運転台なのかは分かっていません。
湧き出る水をくみ上げる作業も続いています。現場から800メートルほど離れた場所では、下水のくみ上げが連日、行われています。
陥没現場は下水道の使用を控えるように呼びかけられている12の市と町とつながっていて、その集約地点。各自治体の下水が集まるため、複数箇所からくみ上げなければなりません。
作業員
「たまった汚水をくみ上げて処理場へ運ぶ作業」
――いつから?
作業員
「おととい」
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影響も長期化しています。陥没現場から800メートルほどにある美容院を取材しました。水が欠かせませんが…
プレールフォーヘアー 安立さと美店長
「普段だとここでトリートメントをつけるけど、これをつけないで仕上げてます。トリートメントをつけると、もう1回、流さないといけないので」
お客さんの理解を得ながら、節水に努める安立さん。市内に暮らしているため、市民としても節水を心がけます。
プレールフォーヘアー 安立さと美店長
「なるべく紙皿を使う。みんながそういうことをやっているので売り切れちゃっている、カット野菜とかも。運転手さんが早く救出されることが一番。協力できることはしていきたい」
地道な段階を踏んだ救出活動が続く中、4日で発生から1週間です。