今年最も見られた“海外ニュース”トップ5は? 北朝鮮の今後は「核実験と“娘”」
今年も残りわずか。様々なニュースがありましたが、今年は海外のニュースも数多く注目されました。
2月に閉鎖的な管理の上で開催された北京オリンピック・パラリンピックや、ロシアによるウクライナ侵攻。世界的なインフレや、北朝鮮のミサイル発射、10月のハロウィーンに起きた韓国・梨泰院(イテウォン)の群衆雪崩事故など、他人ごととは思えないニュースばかりです。
これら海外のニュースに関して今年、日本テレビがインターネットに配信した4万6000以上の記事の中で、多く読まれた記事はこちらでした。 (※11月14日時点)
1位:韓国・転倒事故10代と20代の日本人女性2人が死亡
1位は、韓国・梨泰院で起きた群衆雪崩事故についての記事。10代と20代の2人の日本人女性が亡くなるなど、158人が死亡した事故をめぐっては、事故発生を懸念する報告書の隠ぺいに関わったとして警察の幹部2人が逮捕されるなど、大きな問題に。多くの人が集まるハロウィーンでの事故を受けて、日本で開催されたイベントでも対策が強化されるなど注目されました。
2位・3位にランクインしたのは中国に関する記事。
2位は、中国の習近平国家主席が掲げてきた巨大経済圏構想“一帯一路”。その要衝とされるインド洋の島国スリランカは、融資を返済できず港の運営権を中国に譲り渡す事態に陥りました。いわゆる“債務のワナ”が現実となった人々の思いを独自取材した、バンコク支局・平山特派員のリポートでした。
3位は、3月に中国東方航空のボーイング737が中国南部の広西チワン族自治区の山間部に墜落し、乗客乗員132人全員の死亡が確認されたニュース。 アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、アメリカ当局の事故原因の調査に詳しい関係者の話として、フライトレコーダーを収めたブラックボックスのデータなどから「コックピットにいた何者かが旅客機を意図的に墜落させたことを示している」と報じました。しかし中国側からは事故調査のその後の経緯は明らかにされていません。
4位は、いわゆる“統一教会”の韓国にある本部の元幹部が、安倍元首相の殺害事件について謝罪し、現在の教団は「正道から外れている」などと批判したという記事です。 総裁に次ぐ幹部だった元会長は、教団内部の争いによって日本の“統一教会”を、献金を作り出す「経済部隊」から正常な組織に変える試みが暗礁に乗り上げたなどと主張しましたが、具体的なカネの流れなどについての発言はありませんでした。
5位は、10月4日に発射された北朝鮮の弾道ミサイルについての記事。北朝鮮の弾道ミサイルが5年ぶりに青森県上空を飛び越え、日本に飛来する可能性がある際に作動する「Jアラート」が発出。ところが東京都にも警戒が呼びかけられるなど混乱もありました。
北朝鮮のミサイル発射が今後も続くと指摘するのは、日本テレビ国際部の小野高弘デスク。 今月14日(水)放送の日本テレビの特番「有働由美子とフカボリ記者」では、5月にウクライナを取材した当時の状況などを明かしました。
小野デスクは「北朝鮮のミサイル発射は、すでに実戦を想定した段階に入っている可能性がある」といいます。アメリカと韓国が軍事的な協力を深めて軍事演習を行っていることへの対抗として、北朝鮮は開発した様々なタイプのミサイルを頻繁に発射し、いつどこからでも連続して発射できる状況を想定して訓練しているとの見方です。
来年は北朝鮮にとって建国75年と朝鮮戦争の休戦70年にあたる重要な年で、核実験のタイミングを見計らっていることにも警戒だといいます。また11月に初めて「尊いお子様」などとして公開された金総書記の娘が、今後どのように権威付けされていくかも注目だといいます。