浅間山と口永良部島の活発な火山活動続く 引き続き噴火に警戒~気象庁
火山活動が高まっている鹿児島県の口永良部島と長野と群馬の県境にある浅間山では、先月も地震が多い状態が続くなど、火山活動が活発な状態が継続しています。気象庁は、噴火が発生する可能性があるとして警戒を呼びかけています。
8日、気象庁は定例の会見を開き、全国にある火山の先月の活動状況について報告しました。
現在、5段階の噴火警戒レベルがレベル3の口永良部島では、今年6月下旬頃から、「古岳」付近の浅いところを震源とする火山性地震が増加しています。
「古岳」と「新岳」の6月の地震回数はあわせて261回でしたが、先月は3160回と6月の地震回数を大きく上回っていて、このうち3062回は「古岳」付近で発生したということです。
また、火山性地震が増加した6月ごろとほぼ同じ時期から「古岳」付近では山体の膨張が続いているということで、気象庁は、今後、水蒸気噴火が発生する可能性があるとしています。
一方、浅間山(噴火警戒レベル2)では今年3月中旬以降、山の西側で、地下のマグマの上昇を示すとされるわずかな傾斜変動が観測されています。この傾斜変動は、先月も確認されたということです。さらに、火山ガスの放出量も1日あたり200トンから1100トンと増減を繰り返していて、先月31日の観測では、平均値で700トンでした。
こうしたことから、気象庁・火山監視課の碓井勇二火山活動評価解析官は「浅間山では今後も小規模な噴火の可能性がある」と話し、地元自治体の指示に従って危険な地域には立ち入らないよう呼びかけています。