英国訪問の両陛下 研究者と交流…ハプニングにも笑顔「モニターも緊張している」
国賓としてイギリスを訪問中の天皇皇后両陛下。26日、陛下は現地の日本人の若手研究者と交流されました。前日の晩さん会では、チャールズ国王による日本語での歓迎に、陛下が笑顔を見せられる場面もありました。
26日、天皇陛下はロンドンにある王立音楽大学を視察されました。ここを訪問されるのは、オックスフォード大学に留学中だった1985年以来だということです。
これに先駆けて、がんや感染症などを研究する最先端の医療施設・フランシス・クリック研究所を訪問された陛下。説明用のモニターがフリーズし、所長が「たぶん、モニターも緊張している」と話すと笑顔を見せられました。
フランシス・クリック研究所 ヴァネッサ・サンチョ=清水さん
「(自分をも攻撃してしまう)自己抗体は、65歳以上の男性に多く見られることを説明したら、(天皇陛下が)『64歳なんですけど、セーフですか?』と」
現地イギリスの朝刊を飾ったのは、チャールズ国王夫妻主催の晩さん会の話題です。
英・タイムズ紙
「英国好きの天皇 ジェームズ・ボンドの曲と魚料理で歓迎された」
晩さん会で、天皇陛下は贈られたばかりのイギリス最高位「ガーター勲章」を初めて着用されました。
皇后さまは「ローブデコルテ」と呼ばれるロングドレスに菊の模様のティアラと、最も格式の高い装いで臨まれました。
イギリスに留学していた天皇陛下に「英国にお帰りなさい」と、日本語で語りかけたチャールズ国王。
ユーモアを交えて、ジャパンカルチャーに触れる場面も。
チャールズ国王
「おそらくここで今年50歳になる“ある方”について取り上げるのも、お許しいただけるかと思います。この方『ハローキティ』のお誕生日を、ぜひお祝いしたいと思います」
天皇陛下
「温かい歓迎のお言葉をいただき、ありがとうございます」
約14分間、英語でスピーチをされた天皇陛下。先の大戦で、敵国として戦火を交えた歴史に触れられ…
天皇陛下
「日英両国には、友好関係が損なわれた悲しむべき時期がありましたが、苦難のときを経た後に、私の祖父や父が女王陛下にお招きいただき、天皇としてこの地を訪れた際の想いがいかばかりであったかと、感慨深く思います」
そして、述べられたのは、“次の世代”への思いです。
天皇陛下
「今回の英国訪問を通じて両国の友好親善関係が、次代を担う若者や子どもたちに着実に引き継がれ、いっそう進化していく一助となれば幸いです」
交流は、SNSでも――。
宮内庁とイギリス王室、それぞれのインスタグラムの公式アカウントがお互いをフォローし、“相互フォロー”の状態となりました。
(6月26日放送『news zero』より)