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猛暑でトラブル多発 子供の水の事故“9割が更衣室出てすぐに” バッテリーや網入りガラスも…

2022年7月29日 21:40
猛暑でトラブル多発 子供の水の事故“9割が更衣室出てすぐに” バッテリーや網入りガラスも…

35度以上の猛暑日が100地点を超えるなど、29日も日本列島は厳しい暑さに見舞われました。こうした猛暑の中でさまざまなトラブルが発生しています。

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29日、神奈川県のJAFには、ひっきりなしに依頼が入っていました。横浜市で「バイクのエンジンがかからない」という依頼を受け、強烈な日差しのもと隊員が調べてみると、バッテリー上がりと判明しました。

JAF横浜基地 庄司雅明主任
「残りが3.5ボルト。バッテリーは12ボルト以上ないとエンジンかからないので、“バッテリー上がり”ですね」

原因は――

JAF横浜基地 庄司雅明主任
「バッテリーの劣化。あとはこの暑さというのも、関係していると思います」

猛暑のトラブルは乗り物だけでなく、スマートフォンなどに使われるリチウムイオン電池にも発生します。新潟市の消防局は実験を行い、暑くなる夏の車内に放置すると発火する危険性が高まると注意を呼びかけています。

7月2日以来27日ぶりに35℃以上の猛暑日が100地点を超えるなど、日本列島は29日も厳しい暑さに見舞われました。

都内では、23日以来の猛暑日となるところもあり、家族連れなどで都内のプールは大盛況でした。

「最高で気持ちいい!」

「波のプールが楽しかった!」

楽しい夏休みの思い出にするため――

6歳と4歳の子供がいる親
「浮輪を使わせるんですけど、はしゃぐとひっくり返ったりするので、楽しみですけど気をつけながらやろうと思っています」

プール側も――

よみうりランドプールWAI支配人 青木康司さん
「小さいお子様が1人でいる時に声かけして、保護者がいるか確認しています」

客数に応じてライフガードの人数を増やすなど、監視体制を強化しています。

一方、名古屋市の小学校では6月、プールの授業中に児童が溺れ、一時意識不明となりました。

専門家は子供たちを守るために注意すべきこととして――

水難学会会長・長岡技術科学大学教授 斎藤秀俊さん
「(事故が)一番多いのが更衣室から出てすぐなんですね。子供が一目散に水に入っていって飛び込んで溺れてしまう」

専門家は経験則上、子供がプールで溺れる事故の9割ほどが更衣室を出てすぐ起きているとして、「親子で一緒にプールに行ってほしい」と呼びかけます。

また、子供が溺れている時のイメージにも“誤解”が…

水難学会会長・長岡技術科学大学教授 斎藤秀俊さん
「『助けてくれ!』なんて、あれはドラマの世界であって、ほとんど動かない状態で何も言わずに沈んでいく」

長野県の医師会も、溺れた時に暴れるのは誤ったイメージで、実際は静かに沈んでいくと注意を促しています。

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夏のレジャーでの事故とともに、警戒が必要なのが「熱中症」です。

29日は、22府県で「熱中症警戒アラート」が発表されました。危険な暑さが続くこの夏、注目されている保険商品が“熱中症保険”です。

商品開発リーダー 住友生命保険・藤本宏樹上席執行役員
「暑い夏の日が続く中で、“熱中症保険”を開発しました」

1日100円の保険料で当日申し込みも可能。熱中症にかかった時、治療保険金や入院保険金が支払われます。
(熱中症お見舞い保険 治療保険金1万円 入院保険金3万円)

4月に販売を開始し、当初1日400件ほどだった申込件数は、6月末には10倍以上に急増したということです。

商品を開発したアイアル少額短期保険 安藤克行社長
「6月の末くらいになると気温がかなり上がったから、6000件を超える申し込みをいただいた日もありました」

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例年の夏より増えているというのが、直射日光で熱せされた網入りのガラスなどが割れる「熱割れ」です。

ガラスの出張修理を行うオンコード・高木実代表取締役
「去年くらいから、今年も当然、熱割れのケースが増えてきているかなと」

多い日には1日20件ほどの問い合わせがあるということです。プロが教える予防策は――

ガラスの出張修理を行うオンコード・高木実代表取締役
「フィルムを貼っていたりすると、熱が逃げない。極力、網入りのガラスの内側からはフィルムは貼らない」

遮熱フィルムなどを貼るとガラス自体に熱がこもるため、「熱割れ」が起きやすくなるということです。