関東地方では気温下がり秋の気配も…台風と秋雨前線に注意
29日、西日本は暑くなりましたが、関東地方などでは気温が下がり過ごしやすい1日となりました。厳しかった夏の暑さも終わりが近づき、一気に秋を感じる空気になってきました。一方で、30日以降、予想されているのが、“秋の長雨”です。
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茨城・ひたちなか市の国営ひたち海浜公園では29日、まもなく見頃が終わる夏だけの光景が広がっていました。3万本を超えるコキアです。
記者
「辺り一面に広がっているのは、緑色のコキアです。触ってみるとモフモフとしていて、とても柔らかいです」
例年9月中ごろには黄色に変わっていき、“モフモフ感”がなくなってしまうため、夏の終わりをその手で感じようと大勢の人が訪れています。
来園者
「柔らかい」
「だいぶ気温も下がってきて、お出掛け日和だったので、急きょ来ました」
東京都心は、29日朝の最低気温が21.1℃となりました。
「きょうは、いつもよりは涼しいかなと思ったので、ちょっと長袖にしてみました」
街中での“目に見える変化”が半袖から長袖への衣替えです。
「きのう、久しぶりにエアコンつけずに寝ました」
「ここ2~3日、秋めいてきたなと思います 」
都心では日中も気温は28度までしかあがらず、すっかり空気は秋へと変わっています。
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ブドウ狩りがシーズンを迎えている千葉県の農園では、この夏の厳しすぎた猛暑の影響が残っていました。一番人気は、高級品種のシャインマスカットですが――
加藤ぶどう園 園主・加藤正芳さん
「こんな感じで、間の隙間が目立つ。こんな状況がほとんどです。もともとはぴったりつく感じで、予想していたけど」
暑さの影響で成長がストップし、実が小さくなり隙間があいたものもありました。ただ、その分、一粒一粒に甘みが凝縮されているということです。
農園は29日のような涼しさを歓迎する一方、“ぶどうにとっての大敵”だと話すのが――
加藤ぶどう園 園主・加藤正芳さん
「ドンと雨が降ってくると、いわゆる“玉割れ”が心配されますけども。(雨が)1週間以上続くと、厳しくなるかなと思います」
30日以降、予想されている“秋の長雨”です。
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さらに、この長雨を大雨へと変える恐れがあるのが、強い勢力の台風11号です。
29日時点で小笠原諸島に最も接近していて、その後発達しながら西へ進み31日以降、沖縄に近づく予想となっています。また、台風の湿った空気が「秋雨前線」を刺激し、関東など離れた場所でも雨が強まる恐れもあります。
今週は、台風の動きと秋雨前線の位置に注意が必要です。