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越前市の神社で南北朝時代の歴史記した棟札を発見 紫式部と藤原宣孝の結婚受け建立 裏付けか

2024年10月10日 16:50
越前市の神社で南北朝時代の歴史記した棟札を発見 紫式部と藤原宣孝の結婚受け建立 裏付けか
紫式部とのつながり示す表記が見られる棟板(10日越前市船岡神社)

越前市の神社で南北朝時代の貴重な資料が公開されました。1000年以上前に紫式部と藤原宣孝の結婚にちなんで建てられたとする神社の歴史が伝えられています。

キャスター
「秋晴れに映える日野山に、手前には吉野瀬川の流れ、この景色を1000年以上前に紫式部も見ていたかもしれない」

越前市の船岡神社で住民らが見つめるのは、暦応3年(1340年)南北朝時代の神社の歴史が記された棟札です。

棟札は200年前のもので、20年前に発見されましたが、今回初めての公開です。注目したのが紫式部との縁です。

住民
「ここまでの縁があるとは知らなかった」

棟札によりますと、京都の石清水八幡宮から分霊されてこの神社が創建されたのが平安時代の長徳3年(997年)、紫式部がちょうど武生に住んでいた時期です。

越前市 生涯学習・芸術文化課 入江隆亮さん
「船岡神社は岩清水八幡宮から勧請(分霊)されたということで、紫式部の夫・藤原宣孝が石清水八幡宮で舞を踊ったという記録も残されているので、関連性があるかもしれないと想像される」

神社の関係者は、石清水八幡宮の分霊が紫式部のいる武生に送られたという伝承の裏付けになると考えています。

船岡神社奉賛会 会長 渋谷陽二さん
「紫式部は京都に帰りたいと常日頃言っていたみたいだが、それから1000年の歴史がある この神社は災害で何回も消失したが、その都度再建を果たした歴史がある 大事に管理していこうと思う」

これまであまり知られなかった紫式部とのゆかりに、船岡神社では今後も資料を大切に保管して、後世に受け継ぎたいとしています。

最終更新日:2024年10月10日 20:00
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