クリスマスケーキ用イチゴが不足 生産農家や菓子店 子どもたちの笑顔楽しみ ぎりぎりまで努力
クリスマスを目前にケーキを彩るイチゴが品不足となっています。夏の猛暑の影響で生育が遅れているもので、生産農家や菓子店は「子どもたちに笑顔を届けたい」と奮闘を続けています。
5品種、あわせて6万株のイチゴを栽培している越前市の北陸最大級のハウスで異変が起きています。
■明城ファーム久保翔太朗さん
「例年だったら今はイチゴが鈴なりになっている状態だが、例年に比べてかなり減少している」
今年は夏の猛暑の影響で苗の開花が遅れたことに加え、ここ最近の寒さでイチゴの生育が例年に比べて1か月ほど遅れています。
ハウス内を温めて生育を促していますが、赤く色づいたイチゴはまばら。出荷量は例年の3割にまで落ち込む事態となっています。
需要の高まるクリスマスに向けて育ててきたイチゴ。農園では間に合わなかった分はイチゴ狩りに回して利用客に楽しんでもらう考えです。
■明城ファーム久保翔太朗さん
「正月ごろに一番おいしくなるので、その時期に合わせて初めてだが、1月1日からイチゴ狩りを営業したい」
クリスマスケーキに欠かせないイチゴ。菓子店も子どもたちに笑顔を届けようと奮闘を続けています。
■パティスリーウフ 後藤加奈店長
「イチゴの生育が遅れていて、クリスマスは間に合わないという返事だったので、市内のスーパーにお願いした 初めてのこと」
敦賀市内の洋菓子店では、農家からの直接仕入れを諦め、食品スーパーで調達することにしました。
また価格の上昇を抑えるため、使うイチゴのサイズを調整するなどして対応する考えです。
■後藤加奈店長
「値上げしたくないので、うちの場合はイチゴのサイズを大きくして、また形のあまりよくないものを選んで、イチゴの仕入れ単価を下げる ケーキ=イチゴのイメージが強いので、イチゴは極力使いたいが、何か違うデザインを考えて、新しいクリスマスケーキを作ってもいいのかなと思ったりもしている」
クリスマスまであと5日。農家や洋菓子店ではギリギリまでイチゴの乗ったケーキを届けたいと調整を続けています。