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農業用水路に土砂が流れ込む…県内も大雨の影響 福島・喜多方市

2024年7月9日 18:34
農業用水路に土砂が流れ込む…県内も大雨の影響 福島・喜多方市

9日の福島県内も梅雨空に覆われ会津の山沿いを中心に雨が降りました。
梅雨の季節らしい天気が続いていますが、8日は会津の北部を中心に大雨となり、土砂災害警戒情報が出ていた地域では土砂崩れの被害が確認されています。

前線の影響で、ぐずついた天気となっている県内。
8日は、会津の北部を中心に警報級の雨となり、喜多方市や北塩原村、猪苗代町などでは一時、土砂災害警戒情報発表されました。
この情報が県内に出るのは今シーズン初めてで、命に危険を及ぼす土砂災害の危険性が高まりました。

その雨から一夜明け。改めてこの警戒情報の大切さが浮き彫りとなりました。
取材中も雨が降る9日の喜多方市では…
■今野清楓記者
「のり面が大きく崩れ、土砂が農業用の水路に流れ込んでしまっている」

8日の雨によるとみられる土砂崩れが発生したのです。
幸い、人や建物への被害はありませんでしたが、現場近くには住宅が点在。規模の大きさによっては被害が拡大していたおそれがありました。
そのうえ…

■御蔵堰(おくらぜき)水利組合長 田中政力さん
「深刻、一番大事な時なんで…」

この土砂崩れ。田んぼなどに水を入れるための用水路に流れ込み、約20メートルにわたり水路を塞いでしまったのです。

この場所は、2年前の大雨でも土砂崩れが発生し、2024年2月に復旧工事が完了したばかりだといいます。

これから稲がぐんぐんと成長する時期に起きた災害に、地元の農家も頭を抱えています。

■御蔵堰(おくらぜき)水利組合長 田中 政力さん
「稲もこれから水が必要となる時期なので。土砂を取り除かない限りは流れないわけですから大変なことになると思う」

本格的な雨の季節になりました。
自治体などが出す情報は命を守るためにも大切です。
まず8日発表された土砂災害警戒情報とは、命に危険を及ぼす土砂災害が、いつ発生してもおかしくない状況となったときに発表されるものです。
市町村単位で発表されますが、自分の住んでいる地域が今、どういう状況になっているのか、気象庁のウェブサイト「キキクル」で確認することができます。

このとき、危険度が色分けされて表示されます。
自分の住んでいる地域が赤色に染まっていれば高齢者等の方は遅くとも避難をしてください。
紫色になっている場合は、一般の人も遅くとも避難をしてください。

雨は早め早めに避難行動を始めることで、命を守ることができる災害です。今のうちに備えを確認するようにしてください。

    福島中央テレビのニュース