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【これまでの経緯】博多ストーカー殺人 拘置所で語った男「血のぼったらトコトンいく」 女性は警察に相談→つきまといの禁止命令が出ていた 

2024年6月17日 18:04
【これまでの経緯】博多ストーカー殺人 拘置所で語った男「血のぼったらトコトンいく」 女性は警察に相談→つきまといの禁止命令が出ていた 
事件の経緯を振り返る

2023年1月、福岡市の博多駅近くで、元交際相手の女性につきまとった上、刃物で刺して殺害したとして起訴された男の裁判員裁判が17日、始まりました。初公判の様子を福岡地裁前からお伝えします。元木さん。

はい、法廷では40分ほど前まで被告人質問が行われていました。寺内被告は終始、ぼんやりした様子で、受け答えでもあいまいな返答が目立ちました。

この事件は博多駅前ストーカー殺人事件と呼ばれていますが、寺内被告は裁判長の問いに対し「刺したことは間違いないが、待ち伏せしたことは違います」と述べ、被害者の殺害を認める一方でストーカー行為は否認しました。

先ほどまでの被告人質問で、寺内被告は被害者の川野さんと交際している最中、「2人の関係はよかった」と答え、弁護人から「川野さんに暴力を振るったことはあるか」と聞かれると「一度もないです」と答えました。

また、つきまといを禁じる禁止命令が出た後について「連絡したら捕まると思った」「連絡をとったことはないっす。近づこうとも思わなかった」などと話しました。

18日以降も続く被告人質問でどのようなことが明らかになるのでしょうか。まずは事件を振り返ります。

2023年1月、多くの通勤客や観光客などが行き交うJR博多駅近くの路上で、事件は起きました。勤務先から帰宅中の女性が、頭や首、胸などを刃物で10数か所刺され、殺害されました。

突然、命を奪われた福岡県那珂川市の会社員、川野美樹さん(当時38)。明るくて、誰にでも好かれる性格だったといいます。

事件の2日後、現場から逃走していた男が警察に逮捕されました。

■寺内進被告
「きょうも元気な進ちゃんでございます。」

元交際相手の寺内進被告(32)。川野さんを殺害したなどとして起訴されました。

浮かび上がってきたのは、川野さんが事件前、寺内被告からストーカー行為を受けたと訴えていたことです。半年ほど交際していたという2人。しかし、川野さんは事件の3か月ほど前から「別れたい」などと警察に相談していました。

寺内被告はそれに納得せず、警察に警告されても被害者の職場に押しかけたり、電話をかけたりを繰り返したといいます。

警察は事件のおよそ1か月半前には、寺内被告に対してストーカー規制法に基づき被害者へのつきまといを禁じる「禁止命令」を出していました。しかし。

記者に語った「血がのぼったらとことんいくタイプ」

こちらは、現場周辺の防犯カメラが捉えた事件直前の様子です。川野さんにつきまとう寺内被告とみられています。

起訴状によりますと、寺内被告は川野さんを勤務先近くで待ち伏せし、自分の傘を川野さんの傘にぶつけて「おい」と声をかけて10分にわたり、つきまとったとされています。

防犯カメラには数分後に走り去る人物の姿も捉えられていました。

2023年2月、FBSの取材に応じた寺内被告は事件当日のことについて。

■寺内進被告(取材より)
「血のぼったらとことんいくタイプだから、イラってしてオイ!って言った。気が狂ったようになった。記憶ないです。刺すことになったことが、いまだに信じられない。」
Q厳しい判決も予想されますが。
「どのような判決も受け入れるつもりです。」

何度か謝罪の言葉を口にした寺内被告。しかし、ストーカー行為で「禁止命令」を出されたことについては。

■寺内被告(取材より)
「マジでショックだった。怒りの思いがあったので、そんなこと(ストーカー)はマジしてない。」

「ストーカーではない」と強く否定しました。

被害者がストーカー被害を警察に相談し、警察も対応していたにもかかわらず防げなかった今回の事件。被害者の命を守ることの難しさを社会に突きつけました。

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