【能登半島地震】歯科医師会の支援チームが石川へ出発 福大病院のチームは感染対策の課題を報告 福岡
27日午前、福岡空港では、福岡県歯科医師会の災害歯科支援チーム、福岡JDAT(ジェイダット)が石川県珠洲市へ向けて出発しました。
今回、派遣されるのは九州大学病院の歯科医師と歯科衛生士の4人で、28日から3日間、避難所を中心に被災者の歯の治療やケアにあたります。
■九州大学病院・神野哲平 歯科医師
「被災地では水が十分に使えなかったりということで、歯磨きが不十分な環境。口の中が不潔になる環境ですと汚れを飲み込みやすくなる。口の機能も落ちてくると、誤えん性肺炎のリスクがあります。」
災害時、断水の影響や避難所でトイレを気にして水分を控えることで唾液が減り、肺炎や感染症になるリスクが高くなるといわれています。
福岡県歯科医師会の支援チームは3月末まで、入れ替わりで引き続き支援を行うということです。
■阿部まみアナウンサー
「今回の能登半島地震で実際に現地に行った医師などが、被災地の現状や課題を報告しています。」
福岡大学病院では2月15日から31日までのおよそ2週間、医師や看護師などからなる災害派遣医療チームなどの18人が、現地からの要請に基づき支援を行いました。
■災害時感染制御支援チーム・橋本丈代 看護師長
「高齢者が多いところでは、感染拡大のリスクが大きい。」
石川県の奥能登などで1月末に活動した橋本看護師は、外からウイルスや細菌を持ち込まないため、生活スペースでは靴を脱ぐことや、感染拡大を防ぐため感染症患者の保護スペースを設けるなどの支援を行いました。
■橋本 看護師長
「インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、ノロウイルスの感染症といった感染症が、1つの避難所で同時に起こっている。インフラの復旧がなかなか進まないところの感染対策は非常に大きな課題だと思いました。」
福岡大学病院では今後も要請があれば、現地へ支援を行うということです。