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高校生が犠牲に なくならない飲酒運転 娘を奪われ飲酒運転ゼロを目指す父親は 福岡

2024年1月30日 18:15
高校生が犠牲に なくならない飲酒運転 娘を奪われ飲酒運転ゼロを目指す父親は 福岡
飲酒運転の撲滅遠く 娘を奪われた父親は

高校生の死亡事故、相手の車を運転していた男から、アルコールが検出されました。29日夜、福岡県大牟田市で、飲酒運転の軽乗用車と原付バイクが衝突し、バイクの高校生が死亡しました。飲酒運転撲滅にはほど遠い状況に、かつて娘の命を奪われた遺族はやるせない思いを口にします。

■加藤雅大記者
「現場は見通しの良い交差点です。 バイクを運転していた高校生は、交差点内で車と衝突したとみられ、およそ30メートル離れた場所に倒れていたということです。」

29日午後9時20分ごろ、福岡県大牟田市上官町で、交差点を直進していた軽乗用車と対向車線から右折しようとしていた原付バイクが衝突しました。

この事故で、バイクを運転していた大牟田市三池の高校生・山下和真さん(17)が死亡しました。首の骨が折れるなどしていました。

一方、軽乗用車を運転していた男が31日になって逮捕されました。容疑は“酒気帯び運転”でした。

逮捕されたのは無職の井上雄二容疑者(61)で、警察が呼気を調べると、基準値のほぼ4倍のアルコールが検出されました。

「自宅で焼酎のお湯割りをグラスで十数杯飲んだ」と話す一方、「飲み終えてから15時間以上たっていたのでアルコールは抜けていると思った」と、容疑を否認しているということです。

福岡県では2006年に幼い3人の兄妹が、2011年には男子高校生2人が、飲酒運転の車に命を奪われました。

飲酒運転が絡む死亡事故と聞いて、心を痛めている人がいます。

■大庭茂彌さん(76)
「大学生活楽しいかと聞いたら楽しいと言って。常に夢というか希望を持っていた。」

福岡県糸島市に住む大庭茂彌さん(76)が30日、自宅で見せてくれたのは、二女の三弥子さんの写真が貼られた等身大のパネルです。

1999年12月、当時、大学3年だった三弥子さんは、鳥取県で車を運転中、飲酒運転の対向車に衝突され、命を落としました。

最愛の娘を奪った飲酒運転がゼロになる日を目指し、大庭さんは講演活動を続けています。

しかし、撲滅とはほど遠い現状と、飲酒運転が絡む事故で再び若い命が失われたことに、やるせなさを口にします。

■大庭さん
「今から育っていく大きな夢を持っている子たちが亡くなるということは、本当にいたたまれない。娘たちの死を無駄にしたくないというのが一番の望み。いまは上から、お父さんなんばしよるとと言いよるかもしれん。」

警察は、事故当時の状況を詳しく調べています。

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