町長のパワハラを一部認定「言わなければいけないことを超えている」職員の自殺未遂との因果関係は認めず
福岡県吉富町の男性職員が、町長などからのパワハラを訴えて自殺しようとした問題で、第三者委員会は町長の言動の一部をパワハラと認定しました。一方で、男性職員の自殺未遂との因果関係は認められないと結論づけました。
■吉富町・花畑明町長
「10か月間にわたり、丁寧な調査をいただいたと思います。また、本当にご迷惑をおかけしました。」
14日午前、吉富町の花畑明町長に対して、第三者委員会から調査報告書が手渡されました。
この問題は2023年9月、吉富町の20代の男性職員が、花畑町長や上司から「パワハラを受けていた」などという遺書を書いて自殺を図ったもので、男性職員は現在も休職しています。
2024年4月の会見で、花畑町長は次のように述べていました。
■花畑町長
「私は今回の自殺未遂に関して、直接のパワハラはないと断言させていただきたい。」
パワハラの有無や自殺未遂との因果関係を調べていた第三者委員会は14日、会見を開き「町長の一部の言動にパワハラがあった」と報告しました。
■第三者調査委員会・信友浩一さん
「パワハラを認めたのは、業務上どうしても言わなければいけないことではなくて、それを超えてしまっている。」
第三者委員会は2022年2月ごろ、花畑町長が男性職員を町長室に呼び出し、業務態度などに関して直接、指摘や指導を行ったことが不適切で、男性職員の精神的な負荷になったとして、パワハラと認定しました。
その一方、花畑町長のパワハラと男性職員の自殺未遂との、直接的な因果関係は認められないと結論づけました。
花畑町長は18日に記者会見を開き、一連の問題について説明を行う予定です。