広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。有田優理香アナウンサーが、ＳＮＳの中傷を逆手に取り、広島ドラゴンフライズを日本一に導いた立役者の１人・山崎稜選手をプレゼンします。

広島ドラゴンフライズが初優勝を果たしてから１週間が経ちましたが、今もなお、街全体が喜びに溢れて優勝セールを行っているお店もあり、まだまだ盛り上がりが続きそうです。

広島ドラゴンフライズの大躍進で、広島では「スーパーマリオブラザーズ」でおなじみの亀のキャラクター「ノコノコ」のブームが起こっています。「ノコノコ」がブームになっている理由は、広島ドラゴンフライズのある選手が関係していました。

ファイナル試合前の横浜アリーナを取材していると、至るところに「ノコノコ」を持ったブースターを見つけました。その理由を聞いてみると…

■広島ドラゴンフライズ　ブースター
「ザキさん（山崎稜選手）の活躍を願って買いました。」

「ザキさん」とは、広島ドラゴンフライズのシューター・山崎稜選手です。チャンピオンシップ全８試合での３ポイントの成功率は脅威の５６％で、ＭＶＰにも輝いた「シン・神ってる男」です。ファイナル当日、会場入りする山崎選手のリュックからも「ノコノコ」が顔をのぞかせていました。

山崎選手と「ノコノコ」の関係の始まりは、ＳＮＳのコメントからでした。Ｂリーグのシーズンが終わった５月５日、Ｂリーグが公式Ｘにチャンピオンシップ出場の全８クラブの選手の画像を投稿しました。千葉ジェッツの富樫勇樹選手や琉球ゴールデンキングスの岸本隆一選手など、日本代表の選手を含め豪華な８人の選手の中に、広島ドラゴンフライズからは山崎稜選手が選ばれました。

しかし、ファンの１人がＳＮＳに「なんでウチのチームの写真が山崎選手！マリオの新作を買ったら表紙がノコノコだった時くらいのガッカリ感」とコメントを投稿しました。

このコメントに対して山崎選手は「それはごめん。まさか俺も自分だなんて思ってなかった（笑）」と答えたことに、先述のファンが山崎選手に謝罪をしました。その謝罪に対して「最後まで応援よろしくお願いします」と返信しました。この対応が神対応として話題となり「ノコノコ」が山崎選手の代名詞となりました。

この「ノコノコ」ブームで大きな影響を受けているのが、雑貨店のヴィレッジヴァンガード広島サンモール店です。店舗の入り口付近に「ノコノコ」のぬいぐるみが並んでいます。ファイナルの真っ最中だった５月２７日に、お店の１番目立つ場所に特設コーナーが設けられました。

■ヴィレッジヴァンガード広島サンモール店店長　久禮美由紀さん
「優勝した翌日は朝開店と同時に走ってこられたり、なんとかファン感謝祭にもっていきたいファンもいて売り切れが続いています。ヴィレッジヴァンガード全店で在庫を持っているところを調べて、１軒１軒電話をして譲ってもらえるだけ、譲ってもらい補充してました。」

取材中も購入に訪れるブースターがいました。

■購入したブースターは…
「毎日ないと聞いていて。今日もあるかなと思ってきたんですけど、ちょっとあったので買って帰ります。会場に持っていってみんなで掲げて応援したいです。」

「ノコノコ」は、１週間ほどで２５０個が売れたそうです。店舗には大体２～３個の在庫があるそうですが、入荷してもすぐに売り切れるくらいに大反響です。全国のお店に問い合わせて、休日返上で「ノコノコ」を集結させるほど、嬉しい悲鳴が上がっているとのことです。

この店舗には山崎稜選手も訪れたそうです。山崎選手の身長のところに、ヴレッジヴァンガードの店員が線を引いて、山崎選手と背比べができるスポットを作りました。

■広島ドラゴンフライズ　山崎稜選手
「僕にキャラクターがついてくれるのは本当に楽しかった。皆さんがノコノコを買って応援してくれるのは本当にうれしい光景なので。僕も自分で買いましたし、そこは面白がっていました。」

広島ドラゴンフライズの「顔」となった山崎稜選手の、今後の活躍から目が離せません。