能登半島地震の復興に向けて 広島から酒と映画で被災地を支援
■「吟ずる者たち」古川康雄プロデューサー
「映画を見ていただいて、広島の人たちと能登は、実は繋がっているんだよということを再認識していただいて、支援する思いを膨らませていただけるきっかけにならないかなと。」
そう語るのは、広島の酒造りをテーマに、2021年に公開された映画「吟ずる者たち」のプロデューサー古川康雄さんです。この映画は、今の東広島市安芸津町出身の醸造家・三浦仙三郎が、酒造りに不向きとされた「軟水」による醸造を確立。広島の酒が全国に躍進する姿を描きます。
■「吟ずる者たち」古川康雄プロデューサー
「北陸のお酒も、軟水醸造法を運用されているんですね。この映画に通底しているテーマは、諦めないということです。今、能登の人たちその状況に向かっていかないといけない中で、この映画を通して広島の人たちがそれを共感していただいて、能登の人たちにぜひ諦めないでほしいという思いを送れないかな。」
映画を上映する、広島市内の教会です。牧師の立野さんが、その思いに応えました。
■ルーテル広島教会 立野泰博さん
「この広島の地において、お酒をテーマにした映画、その映画、お酒という一つのテーマを持って、能登と繋がることができるというこれは大きなことだと思います。」
立野さんは、「東日本大震災」や「熊本地震」でも、ボランティアの調整や被災者の心のケアなどに当たりました。そこで感じたのは継続した支援の重要性です。
■ルーテル広島教会 立野泰博さん
「みんな帰っていくんです、最終的には。帰っていったとしても、心の繋がりとか、小さな繋がりでもいいから一本の繋がり、それが最終的には大切なんじゃないかな。」
今回は、映画を無料で上映した上で、参加者に寄付を募ります。そして上映後は、石川を含む北陸の酒の無料試飲会を開催。広島との繋がりを感じてもらう予定です。
提供する酒販店も、酒を通じて被災地とつながって欲しいと言います。
■大和屋酒舗 上瀬将太さん
「北陸地方、大変な状況ではあるので、ぜひその思いをかみしめながら一杯を感じる。そうすると、普段飲むお酒とは別の思いですとか、応援したいっていう気持ちが出てくるというふうに思うので。発見の一杯というものを感じてもらいたいと。」
この酒販店は、北陸の酒蔵20軒余りと取り引きしていますが、今回の地震で瓶が破損するなど、蔵によっては1000万円ほどの被害が出ています。
■大和屋酒舗 上瀬将太さん
「お酒の先には今の石川県のを支える。北陸を支える部分になっていくと思うので、自分たちも全力で応援し続けたい。」
広島の酒造りをテーマにした映画「吟ずる者たち」の上映会は、1月27日土曜日の午前11時からと午後2時の2回開催します。広島から「酒」でつながる被災地に、支援の思いを届けます。
【テレビ派 2024年1月24日放送】