高校生がタマネギでジャムづくり 学校で育てた農作物でユニークな製品開発
自分たちで育てた農作物を使ってジャムやポン酢などの開発に取り組む高校生がいます。そのユニークな活動を取材しました。
■園芸部部長 河野上愛唯さん
「ここにあるのがジャガイモになります。生徒が苗を植えて水やりをして育てました」
土の中で育つジャガイモ。まもなく収穫の時期を迎えます。広さ約300㎡の畑は、広島市西区の広島修道大学ひろしま協創高校の園芸部が使う校内農場。18人の部員が日々手入れをしています。
■園芸部部長 河野上愛唯さん
「こちらが放任果樹となっていたダイダイの木です」
オレンジ色の実をつけたダイダイの木は、手入れされずに放置されていたのを園芸部が引き取りました。部員たちは、このダイダイを使ってあるものを開発しようとしています。
■園芸部部長 河野上愛唯さん
「ポン酢を試作をしてみたんですけど、醤油・酢・みりんを1:1:1の割合で入れることにしました」
作っているのは、ダイダイの果汁を使ったポン酢。2024年秋頃の完成を目指し、県内の醤油メーカーと共同開発しています。
■川中醤油 田村実里さん
「味覚が全然大人と違うのでこういう製品がいいんだなとかこっちも勉強できるというところがありました」
園芸部はこれまでもダイコンや酒かすを使ったジャムなど、ユニークな製品を開発してきました。そして、今年新しく作ったのが…
■園芸部1年 勇山里奈さん
「タマネギとリンゴが入っているチポラジャムになります」
1年生が開発したジャム。「チポラ」はイタリア語で「タマネギ」を意味します。学校の農場で採れた生育不良の小さなタマネギを何とか活用しようと生まれたアイデアです。
■園芸部1年 勇山里奈さん
「1回ゆでただけではにおいがとれなくて、2回ゆでたけど、どうしても食感が残ってしまうので、20回くらい試作を繰り返しました」
タマネギ独特の臭みを消すためリンゴと組み合わせるなど試行錯誤を重ね、4か月かけて完成させました。
■園芸部1年 勇山里奈さん
「食べた時おいしかったので、やっとおいしいジャムができたなってすごく嬉しかったです」
毎週日曜日に平和大通りで開かれている「ひろしま朝市」。県内の農家などが店を出します。11月、この朝市でタマネギのジャムを販売しました。園芸部員たちにとって、実際に食べた人の感想を聞ける初めての機会です。
■試食した人
「結構りんごの風味が勝っているけど、ほのかに奥にタマネギがあって、おいしい」
■園芸部1年 勇山里奈さん
「タマネギが嫌いな子どもたちにも食べてもらったり、大人の方でも、甘いんですけど、食パンなどにつけて、おいしく大人な味で食べてもらいたいなと思っています」
高校生たちのアイデアから生まれた規格外のタマネギを活用したジャム。12月17日の「ひろしま朝市」でも販売する予定です。
【2023年12月14日放送】